ニュースリリース

省資源と低燃費を高次元で両立
リトレッド技術を応用した画期的なトラック・バス用タイヤ製造技術を開発

2012年9月7日
No.139

株式会社ブリヂストンは、「持続可能な」社会の実現に向けて、資源循環と低燃費を高次元で両立させるトラック・バス用タイヤ製造技術の開発に成功しました。

当社は、2007年のバンダグ社買収以降、リトレッドタイヤを活用したソリューションビジネスをグローバルに展開すると共に、バンダグ社のリトレッド技術の応用研究を推進して参りました。

通常、新品タイヤは全ての材料を一度に加硫※1することで製造しますが、リトレッドタイヤの製造方法は、別々に加硫されたケース部分(一次寿命を終えたタイヤ)とトレッド部分(路面と接するゴム)を、後から貼り合わせることを特徴としています。当社はこの基本的な製造方法の違いに着目、ケース部分とトレッド部分をそれぞれ最適な条件で製造することで、タイヤの総合性能の向上につながることを発見しました。 今回開発に成功した技術は、この製造方法に加え、ケース部分とトレッド部分に新たに開発したコンパウンドを搭載することで、従来とは別次元の転がり抵抗の低減とリトレッド可能回数を増やす耐久性向上を実現しています。

当技術を活用することで、耐久性向上に伴うリトレッド回数増加によるコスト削減や転がり抵抗低減による燃費改善等、様々な価値をお客様に提供していくと同時に、資源の有効活用やCO2排出量の削減など環境面でも貢献することが可能になるものと考えています。そしてお客様のコスト、資源、CO2の3つを同時に削減できるという意味で、この新技術に「TRISAVER」(トライセーバー)と名付けました。

今後、実地評価を進め、市場性のある技術へと完成度を高め、早期実用化を目指して参ります。

当社グループは2050年を見据えた環境長期目標(下記参照)を策定し、「100%サステナブルマテリアル化※2」や「温室効果ガス排出削減に関するグローバル目標※3への貢献(CO2排出量50%以上削減)」などを掲げており、今後も様々な活動を進めて参ります。

※1:ゴムに熱と圧力を加えて弾性や強度を増す工程
※2:当社グループは、「化石資源などのように、消費を続けるといずれ枯渇することが予想される資源以外のもの」を「サステナブルマテリアル」と位置付けています。
例:生物由来の原材料や使用済みタイヤを再利用した台タイヤ、リサイクルされた原材料など
※3:現段階では、2008年7月に行われたG8北海道洞爺湖サミットにおいて、2050年までに世界全体の温室効果ガス排出量を少なくとも50%削減するとG8が合意し、同年温暖化防止主要経済国会合(先進国+中国、インドなど)で共有された目標をグローバル目標としています。

〔参考〕 「TRISAVER」は当社の環境長期目標の中で、「100%サステナブルマテリアル化」と「温室効果ガス排出削減に関するグローバル目標への貢献(CO2排出量50%以上削減)」を達成する取り組みの1つです。



関連リンク:
ブリヂストンのリトレッドタイヤ
ブリヂストンの低燃費タイヤ
ブリヂストンの環境への取り組み
⇒2012年8月2日ニュースリリース:天然ゴム資源「グアユール」の試験農場と加工技術研究施設用地を取得
⇒2012年7月10日ニュースリリース:天然ゴム資源「パラゴムノキ」のゲノム解読に成功
⇒2012年7月10日ニュースリリース:天然ゴム資源「パラゴムノキ」の病害診断技術を確立
⇒2012年5月31日ニュースリリース:(株)ブリヂストンと味の素(株)、バイオマス由来の合成ゴムを共同開発
⇒2012年5月17日ニュースリリース:天然ゴム資源「ロシアタンポポ」の研究活動を加速
⇒2012年3月8日ニュースリリース:天然ゴム資源「グアユール」の研究活動を開始


■2006年11月「中期経営に関する基本的な考え方」発表後の主な対外発表の位置付け
2011年以前の対外発表は除いています。
最終目標:タイヤ会社・ゴム会社として「名実共に世界一の地位の確立」を目指す

経営の基本方針:
1. 「更に上」を常に目指して、全ての製品・サービスで世界最高を目指す
基本戦略
(発表年 月 日)       主な対外発表
(1)戦略商品群への
積極的なリソース
投入
1. タイヤ
戦略商品
2012.02.17  大型スクーター用タイヤ『BATTLAX SC』新発売
2. 環境対応
商品・事業
3. 多角化事業 2012.03.30  中国・広東省開平市に新会社を設立
(2)基礎戦闘力の向上
(材料技術・生産技術)
2012.09.07   省資源と低燃費を高次元で両立 リトレッド技術を応用した画期的なトラック・バス用タイヤ製造技術を開発
(3)総合的企業活動の強化
2. 長期戦略を明確化し、事業領域の統合・拡大を推進する
 
3. 戦略的事業ユニット(SBU)制で真のグローバル企業を目指す
 
4. 「中期経営計画」を核に、全体最適のグループ経営を目指す
 

one team, one planet ブリヂストンが世界共通の環境メッセージとして掲げた「One Team, One Planet」。
その意志は、グローバルに展開する一企業として、またその枠をこえてあらゆる人々と、地球のために、ひとつになること。
未来のすべての子どもたちが「安心」して暮らしていくために。

eco-Activities ブリヂストンが推進する環境経営活動を表すマーク
Ecologyの頭文字「e」を環境活動の土台として位置付け、そこから生まれた活動の成果 (芽) を「澄み切った空」や「生い茂る木々」としてシンボライズしています。


本件に関するお問い合わせ先
<報道関係>広報第2課 TEL:03-3563-6811
<お客様>お客様相談室 TEL:0120-39-2936
 
以上