“天然ゴム生産性向上のための研究開発に貢献”
天然ゴム資源「パラゴムノキ」のゲノム解読に成功
~「100%サステナブルマテリアル化」の実現に向けて~
株式会社ブリヂストンは、国立遺伝学研究所(静岡県三島市)大量遺伝情報研究室の研究協力のもと、ラテックス※1産出植物であるトウダイグサ科「パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)※2」 のゲノム※3概要配列の解読に成功しました※4。
当社は天然ゴムの生産性向上を目的として進めている「パラゴムノキ」の分子育種※5基盤研究を加速させるため、「パラゴムノキ」が有する推定14億bp※6のゲノムを解読しました。今回解読したゲノム情報は、遺伝子が豊富に存在するゲノム領域の9割以上をカバーしているものと推定されます。解読したゲノム情報を活用することで、生産性が高く品質の高いラテックスを産出するパラゴムノキを選抜する技術や、耐病性・環境ストレス耐性に優れた品種の開発など、様々な応用研究を加速できるものと考えています。
当社は天然ゴム産業の発展に向けて様々な取組みを進めています。その一つとして、2011年2月から当社、独立行政法人産業技術総合研究所、インドネシア技術評価応用庁の3者で、バイオテクノロジーを応用した天然ゴム増産技術開発をテーマとする国際プロジェクトを推進しています。このような研究開発は、天然ゴムの生産性向上に寄与するだけでなく、ゲノム科学を産業へ応用する新たな事例として今後の発展が期待できるものと考えています。
世界の自動車保有台数増加に伴い、タイヤの需要拡大が見込まれる中、当社グループは、地球上の資源を有効に活用し、リデュース、リユース、リサイクルを進めることを前提とし、あらたに投入する資源はサステナブルであるべきと考えています。本研究のような天然ゴムの生産性向上を含め、様々なバイオマテリアルの研究開発を通じて、タイヤの原料を「100%サステナブルマテリアル※7化」することを目指していきます。
〔参考〕 "天然ゴム資源「パラゴムノキ」の病害診断技術を確立"は当社の環境長期目標の中で、「100%サステナブルマテリアル化」を目指す取り組みの1つです。
関連リンク:
⇒2012年7月10日ニュースリリース:天然ゴム資源「パラゴムノキ」の病害診断技術を確立
⇒2012年5月31日ニュースリリース:(株)ブリヂストンと味の素(株)、バイオマス由来の合成ゴムを共同開発
⇒2012年5月17日ニュースリリース:天然ゴム資源「ロシアタンポポ」の研究活動を加速
⇒2012年3月8日ニュースリリース:天然ゴム資源「グアユール」の研究活動を開始
⇒ブリヂストンの環境への取り組み
最終目標:タイヤ会社・ゴム会社として「名実共に世界一の地位の確立」を目指す |
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