1992~2000年
第9章 優良企業への復帰とグローバル化の推進、そしてBFS自主回収問題
- 第1節 当社の体質強化
- 第2節 タイヤ事業のグローバル展開の加速
- 第3節 世界各地域のタイヤ事業の動向
- 第4節 化工品部門の挑戦
- 第5節 国内グループ会社の動向
- 第6節 石橋幹一郎取締役相談役の他界
- 第7節 BFS、PSR650万本自主回収へ
第5節 国内グループ会社の動向
第1話 ブリヂストンスポーツ(BSP)
当社は1993年、ユーザーの要望により迅速かつ的確に対応するため、スポーツ事業本部担当のスポーツ事業に関する組織、機能をブリヂストンスポーツ(以下、BSP)に統合しました。
1994年発売のゴルフボール「アルタスニューイング」は、市場にスリーピースブームを巻き起こす爆発的なヒット商品となりました。ゴルフアパレルの分野では、新しいブランド「PARADISO」(パラディーゾ)を投入し、ゴルフウェアのブランドとしての地位を確立しました。1996年、新ブランド「TOURSTAGE」(ツアーステージ)を発表、同ドライバーを使用した丸山茂樹選手の活躍もあり、話題となりました。1998年には「TOURSTAGE」ブランドのゴルフボールが発売され、JPGAツアーでBSP製のツーピースボールを使用した選手が36戦中19勝、米国でも合計23勝するなど大活躍しました。1999年には当社のゴルフボールのシェアが、念願だった首位の座を獲得しました。
翌年には、世界初となるウレタンカバーソリッドスリーピース「TOURSTAGE ダブル U-SPIN」を発売しました。糸巻きボールを凌駕する飛びとスピン性能を有していたため、その後、世界のゴルフボール市場から、糸巻きボールの姿がなくなる結果となりました。
第2話 ブリヂストンサイクル(BSC)
ブリヂストンサイクル(以下、BSC)は、1984年、金属チェーンに替わるベルトドライブ装着車(ベルレックス)を販売しました。「踏み出しの軽さ」「静かさ」「乗り心地」「丈夫さ」といった特性が高い評価を受けて大ヒットし、1987年には「全国発明表彰特別賞」を受賞しました。
1991年には、周囲が暗くなると自動的にライトを点灯するシステム「点灯虫」を開発し、「暗くなったら勝手にライト」のキャッチフレーズで圧倒的な支持を得て、大ヒット商品となりました。
1997年、自転車にモーターとバッテリーを搭載しペダルを漕ぐ力を半減できる電動アシスト自転車「アシスタ」を発売しました。その後、小径タイプや子供乗せタイプなど徐々に車種を拡大し、1999年には本格的なホーム型の「ニューアシスタ」を発売しました。