ニュースリリース

2020年08月07日

　株式会社ブリヂストンは、鉱山の生産性向上に貢献する建設・鉱山車両用タイヤ（以下、ORタイヤ）「Bridgestone MASTERCORE（以下、MasterCore）」を発表しました。「MasterCore」は、他の性能を犠牲にすることなく強靭な耐久性能を実現し、お客様ごとに異なる鉱山の現場やオペレーションの計画に合わせて「カスタマイズ」することで、最適な性能を提供することが可能な断トツの新商品です。タイヤの機能的な価値の選択が可能な「カスタマイズ」を通じ、その性能を最大限に発揮させることで、車両稼働時間の最大化や車両運搬効率の向上といったお客様の生産性向上に貢献します。

　世界の大規模な鉱山現場では、車両の稼働時間を最大化し、一度の車両の稼働でより多くの鉱石をより速く運搬して車両運搬効率を向上させることが、生産性向上のための重要な課題です。当社は、「断トツ商品」「サービス」「サービスネットワーク」といった「リアル」に、タイヤデータやモビリティデータを活用する「デジタル」を掛け合わせて提供することで、お客様の課題を解決するとともに、資源生産性向上等の社会価値の拡大に貢献する鉱山ソリューションを推進しています。

　「MasterCore」は、内製スチールコードをはじめとした素材、構造、製造技術を含む当社独自の新技術を結集し、断トツの高耐久性能を実現させた強靭なタイヤであり、鉱山用ソリューションの基盤を支える商品です。

　「MasterCore」を構成する具体的な技術概要は下記の通りです。

1. ①当社独自のスチールコードコーティング技術「Metal Surface Coating Technology」をタイヤの骨格部材に搭載。従来ゴムに配合していた接着触媒をスチールコードの回りにコーティングすることで、スチールコードとゴムの接着力を画期的に向上
2. ②自社で開発し生産する内製の防錆スチールコード
3. ③接着触媒を大幅に低減することで、ゴム自体の強度を格段に向上させた新ゴム配合
4. ④空気の流れを制御してタイヤ踏面を冷やす空冷技術を搭載したタイヤパターン

　鉱山車両のオペレーションは、お客様ごと、鉱山現場ごとに異なり、また同じ鉱山現場であっても走行ルートが違えばタイヤに求められる性能が異なります。「MasterCore」は、革新技術を基盤として、鉱山の現場やオペレーションの計画に合わせて「速く走れる」「多く積める」「長持ちする」「壊れない」「補修が少ない」というそれぞれに異なるお客様のニーズに応える商品ラインナップを揃えています。当社は様々な条件におけるお客様の課題を深く理解した上で、ご要望に沿った「MasterCore」の「カスタマイズ」や最適な使い方を提案し、お客様の課題を解決します。既に世界中の主要な鉱山のお客様から、テストマーケティングで評価・好評をいただいています。超大型の63インチより展開を始めており、2021年以降順次販売を拡大していきます。

　当社は「MasterCore」という断トツの新商品に、すでに世界各地に展開しているORタイヤのスペシャリストであるソリューションエンジニア、そして、それを支えるマイニングソリューションセンター^※1を通じた現場密着のサービス、iTrackソリューション事業^※2という「リアル」と「デジタル」を掛け合わせて、将来に向けて鉱山オペレーション全体を支えていくことを目指します。

　また、これらのソリューション事業を通じて得られるデータや知見を社内へ継続的にフィードバックすることで、更なる断トツ商品の開発、サービスの拡充、独自の摩耗予測・耐久予測の精度を高める等、更なる価値を提供します。このスパイラルアップを拡大・加速し、社会、お客様へ、より高い価値を提供していきます。

1. ※1オーストラリアに鉱山ソリューションの新拠点を開設
   https://www.bridgestone.co.jp/corporate/news/2019041001.html
2. ※2Transense Technologies社のiTrackソリューション事業を買収
   https://www.bridgestone.co.jp/corporate/news/2020062501.html

以上