国内最大の建築用免震ゴムを発売
‐ 150mクラスの超高層建物向け ‐
2014年12月18日
No.129
株式会社ブリヂストンは、建築用免震ゴム(以下、免震ゴム)において、国内最大※となる超大型サイズの免震ゴムを開発し、1月より販売を開始します。これにより、150mクラスの超高層建物(40階超相当)にさらに対応しやすくなります。これまでの当社の免震ゴムの最大サイズは直径1,600mmでしたが、当社の高い製造技術を活かし、今回の商品は直径最大1,800mmを実現しました。商品の特徴は以下の通りです。なお、新商品発売に伴い、超大型サイズの検査に対応できる50MN(メガニュートン)試験機を横浜工場に新たに導入します。
- 1. 商品直径
- :最大1,800㎜(従来品1,600 mm)
- 2. 最大対応柱荷重
- :3,800トン(従来品3,000トン)
- 3. 商品ラインアップ
- :天然ゴム系積層ゴムG4シリーズ
高減衰ゴム系積層ゴムX6Rシリーズ
鉛プラグ挿入型積層ゴム
従来の商品では、対応できる柱荷重が3,000トンであったため、主に150mクラスの超高層建物に対しては、建物を設計するにあたり柱の数や配置に制約がありました。この度、商品を更に大型化することに成功し、3,800トンの柱荷重に対応できるようになり、これまで以上に設計の自由度が向上しました。
※ 丸型免震ゴムを対象とした当社調べ(2014年12月16日時点)
<採用技術>
免震ゴムの製造工程には、ゴムの層と鋼板の層を重ね、熱と圧力を加える加硫という工程があります。今回、商品の大型化に伴い、従来の工法では熱を均一に伝えることが困難であったため、新たに熱の流動解析シミュレーションを採用することで、これまでにない精度の高い熱入れを実現し、今回の新商品開発に結び付けました。
<50MN試験機>
免震ゴムは長期使用を前提としている商品であるため、出荷前の検査が非常に重要です。当社では、出荷前の全ての免震ゴムに対して試験機を用いた検査を行っており、品質管理を徹底しています。今回の超大型新商品を検査するため、現有の試験機の能力を大幅に超える、5,000トンの荷重をかけることができる50MN試験機を新たに導入します。これにより、現有の試験機では1mの水平変形まででしたが、より大きな揺れを想定した1.5mの水平変形を加えることができ、更なる品質向上に貢献します。なお、試験機は横浜工場に設置予定です。
<製品イメージ>
当社は今後も、建物や家財・人命を守る免震ゴムの積極的な普及活動を進め、皆様の安心・安全を足元から支えていきます。
⇒ 免震構造とは
建物と地盤の間に免震ゴムやダンパーなどの免震装置を設置し、地震の速くて強い揺れを、ゆっくり大きな動きにかえることで地震のエネルギーを吸収して建物に力を伝えにくくする構造です。
本件に関するお問い合わせ先
<報道関係> 広報第2課 TEL:03-6836-3333
<お客様> お客様相談室 TEL:0120-39-2936
以上