「CAIS(カイズ)」コンセプトに基づいたタイヤ摩耗状態の推定技術を開発
-タイヤセンシング技術により、更なる「安全・安心」、「経費削減」貢献を目指す-
2014年11月14日
No.114
株式会社ブリヂストンは、「CAIS※1」コンセプトに基づき、タイヤの摩耗状態(残り溝の深さ)を推定する技術を開発しました。「CAIS」とは、路面と唯一接しているタイヤから接地面の情報を収集、解析し、路面情報やタイヤの状態を把握することで、お客様に新たな価値を提供する当社センシング※2技術の総称です。
摩耗により、タイヤの溝が浅くなると、濡れた路面を走行する際、グリップ力が低下することから滑りやすくなります。また過度に偏った摩耗が発生したタイヤは故障につながる危険性が高まります。今回開発した技術により、車両の通常走行時において、タイヤの内面部に取り付けたセンサが、タイヤ踏面部の挙動変化を取得します。その挙動変化の情報を解析することにより、タイヤ踏面部の摩耗状態を推定し、運転席でリアルタイムに把握できます。
これにより、お客様はタイヤの残り溝が浅い、偏った摩耗が発生しているなどの情報を知ることで、適切なタイミングでのタイヤ交換が可能となり、安全性の向上につながります。更に、偏った摩耗を防止するための最適なローテーション※3時期も把握できることで、タイヤを最後まで無駄なく使い切ることが可能となり、お客様の経費削減につながります。
本技術を実用化することで、将来的にはお客様の安全・安心、経費削減へ更なる貢献が期待できるものと考えています。今後も当社は、タイヤだけでなくシステムでの開発も進め、車社会の安全を側面から支援していきます。
- ※1Contact Area Information Sensingに由来。「CAIS」は当社の登録商標です。また「CAIS」は英UKIP Media & Events社発行の業界誌「Tire Technology International」が主催し、国際的なタイヤの専門家やエンジニア、研究者などが選考委員を務める「Tire Technology International Awards for Innovation and Excellence 2012」において、優れた先端技術開発に対して贈られる「Tire Technology of the year」を受賞しています。
- ※2センサで、目的とする状態量を計測すること
- ※3タイヤの位置交換
■CAISの概要(ブリヂストンのセンシング技術)
■摩耗量推定技術の概要
- (1)タイヤの内側に装着した加速度センサによりタイヤのトレッドのたわみを検出し、その情報を無線で車載解析装置へ送信します。また、このシステムは同じくタイヤ内に装着された独自の発電装置を用いて駆動しています。
- (2)車載解析装置に送信された情報をリアルタイムに解析することで、タイヤの摩耗状態が推定できます。
- (3)タイヤの摩耗状態が推定できることで、お客様は溝が無くなる前にタイヤ交換時期や最適なローテーション時期を感知することが可能となります。これにより、お客様の安全性の向上、経費削減につながります。
関連リンク:
⇒「CAIS(カイズ)」コンセプトに基づいた路面状態判定技術を発表
本件に関するお問い合わせ先
<報道関係> 広報第2課 TEL:03-6836-3333
<お客様> お客様相談室 TEL:0120-39-2936
以上