技術系
車両にタイヤを装着して
性能を評価する。
H.T.
実車試験部
機能発現工学専攻修了
2017年入社
Career Step
1年目:実車試験部
タイヤの耐久試験の実施・計画・運営を担当。ISO試験所認定活動・監査対応、DX推進データ活用推進にも参画。
Question 01
現在の仕事内容を教えてください。
タイヤ開発では、シミュレーションや室内試験を経て、さまざまな条件を想定して作られたプルービンググラウンド(テストコース)を走行し、タイヤの性能を評価します。その中で実際に車両にタイヤを装着して性能の確認を行う、重要な業務を担うのが実車試験部です。栃木県にある広大なブリヂストンプルービンググラウンドでは、日々実車試験を実施し、計測による評価だけではなく、人間の五感を使った官能評価も含めてタイヤ性能を厳しく評価しています。また、より良いタイヤを開発するために日々運転技量の向上にも努めています。
私はタイヤの耐久性を評価する試験の担当として、試験スケジュールの作成や試験条件の立案と実施、報告書の作成などに携わっています。試験としては、タイヤ表面の傷やサイド部分の破壊などタイヤの故障を評価する耐久試験と、タイヤ表面の摩耗状態を数百キロ以上走行させて評価する摩耗試験とがあり、それぞれの結果をデータにまとめます。これらの試験は市場でのトラブル発生に関わるため、開発の中でも重要度の高い試験のひとつです。
また実車試験部ではデータ活用にも積極的に取り組んでおり、私は振動・乗り心地等のデータと官能評価結果をマッチングさせることで、試験結果のフィードバックの精度・質の向上につなげるといった、新たな取り組みにも参画しています。
現在の仕事内容を
教えてください。
Question 02
現在の仕事のどのようなところにやりがい、面白みを感じますか?
耐久試験は摩耗やタイヤ表面の傷など、市場で発生した問題の解決に取り組むことが多いため、ユーザーに近い目線でタイヤを見ることを心がけています。中でも、「何が・どのように問題となっているか」を市場の状況から調査し、新たに試験法を考案して開発に貢献するといったところにやりがいを感じています。
昨年は運送会社向けタイヤ開発を想定した試験を行いました。配達トラックは路上駐車をする場合、据え切りと呼ばれるハンドル操作を行います。これは停止状態でハンドルを操作するために、タイヤへの負担が大きいと予想されます。そこでトラックで想定される据え切り操作を含んだ試験方法を考案・実施したところ、「タイヤの摩耗に据え切りが寄与する」という仮説をデータで示すことができました。現在はこのデータをもとに、新たなトラック用タイヤの開発が進められています。このように、誰もやったことがない試験を行い、耐久性に関わる問題点をしっかりデータで示すことができることが、この仕事の醍醐味だと感じています。
現在の仕事のどのようなところにやりがい、
面白みを感じますか?
Question 03
仕事をする上で、大切にしていることを教えてください。
年齢が離れている人や専門性などバックグラウンドが違う人と折衝する機会が多く、配属されたばかりの頃は、自分の思いや考えをうまく伝えられないことがありました。評価ドライバーにお願いする際には、この試験が何のために行われるもので、何を評価したいのか、そのためにどのような走行条件をクリアしてほしいのかをしっかり伝えなければなりません。特にベテラン評価ドライバーの方を見ていると、自分自身が納得のいくタイヤができるまで開発・設計部署の方と議論しており、“「断トツ」のタイヤ作り”への強い意欲を感じます。だからこそ仕事における妥協は禁物です。私は「相手の立場になる、一方通行にさせない、言いたいことをはっきりさせる」を大事にしてコミュニケーションを取ることを心がけ、今ではスムーズな試験運営ができるようになりました。仕事は一人でできるものではありません。人と人との関わりが何より大切です。成功も失敗も、すべてはコミュニケーションにある、と私は考えています。
入社以来、一貫して実車試験に関わってきましたが、いずれは開発全体を俯瞰して見ることができる人材になりたいと考えています。そして自分が設計したタイヤを走らせてみたい。そのためにも視野を広げて、開発に関する様々な分野の知識を身につけることを、日頃から意識しています。
仕事をする上で、
大切にしていることを教えてください。
Special Question
あなたにとって、
ブリヂストンの「旅」とはなんですか。
旅とは、足を踏み入れたことのない場所に飛びこんでいく、チャレンジの要素をその中に含んでいます。現状に満足せず、常に「断トツ」を目指し、まだ誰も到達していないことにチャレンジすること。それがブリヂストンの「旅」だと考えます。