技術系
自分で設計し、性能を確かめ、
自信を持って市場にタイヤを送り出す。
N.S.
PSタイヤモジュール設計第2部
機能発現工学専攻修了
2018年入社
Career Step
1年目:PSタイヤ開発第4部(当時)
入社以来一貫してタイヤの設計開発に従事。 現在はスタッドレスタイヤ後継モデルの開発を担当。
Question 01
現在の仕事内容を教えてください。
PSタイヤモジュール設計第2部は、一般市場向け乗用車用タイヤの商品開発を行っています。商品企画・販売サイドから要求された目標性能を満たす商品を開発し、発売するまでが私たちの役割。具体的には、タイヤの構造・トレッドパタン設計、金型手配、タイヤ試作、性能評価のサイクルを回し、最終仕様の決定、量産化手配、販売PR/広告の技術面での対応まで担当します。私は入社以来、乗用車用スタッドレスタイヤ『BLIZZAK』の設計に携わっており、現在はスタッドレスタイヤ後継モデルの開発を担当しています。この仕事の面白さは、なんといっても自分の設計した商品が市場で販売され、たくさんの方々に性能を体感いただけるところです。昨年発売したVRX3は当社の基幹商品であり、社内外問わず反響が大きいことに驚いています。凍った路面でしっかり止まる、曲がる。ロングライフで経済的。そうしたスタッドレスタイヤに求められる総合性能を大きく進化させたことで、高い評価をいただきました。こうした自身の努力や工夫が認められることは素直に嬉しいですし、また自分で検討したスペックの性能を、自らハンドルを握って確認できる点も面白さのひとつだと思います。
現在の仕事内容を
教えてください。
Question 02
タイヤ開発でもっとも苦労するのはどんなところでしょうか。
設計したタイヤが目標性能を満たすかどうかを確認するには、実車評価が欠かせません。しかし、BLIZZAKのような冬タイヤの評価には“凍った路面”が不可欠です。スケートリンクを借り切ってテストを行うこともありますが、メインは冬の北海道で行われる実車評価です。限られた冬シーズンで目的のテストをすべて終えなくてはならないわけですが、氷や雪路面はコンディションが常に変化するため、現場の状況から試験内容組み立ての判断が必須です。自然が相手ですから、いつまで待っても評価したい路面コンディションにならないこともあります。経験が浅いうちは、計画通り最低限の試験をこなすことで精いっぱいでした。しかし先輩方のアドバイスをもとに、事前に様々な可能性を洗い出してオプションを用意し、試験ドライバーとその時点の路面状況に応じたテストは何かを詳細に打ち合わせを行うことで、現在は効果的に評価を実施することができるようになりました。 テストでは私も助手席に乗り込みます。テストドライバーと違って、私はごくごく一般のドライバーですから、私自身が性能を実感できれば、概ね目標性能は達成できたと考えて間違いありません。
タイヤ開発でもっとも苦労するのは
どんなところでしょうか。
Question 03
仕事をする上で、大切にしていることを教えてください。
周囲の方とのつながりを大事にすることです。タイヤ設計の仕事は自部署内だけで完結させることはできません。性能評価ひとつを実施するにも製造部門に試作品を作っていただき、実験部門に実車評価をしていただかなくてはなりません。商品の発売に向けたスケジュールに合わせ、無理なお願いをすることも多々あります。多くの部署の協力を必要とする仕事だからこそ、人とのつながりが大切なのです。この人の頼みなら聞いてあげたいと思われるような相互関係を築けるよう、日頃から誠実に相手と向き合うことを心がけています。
また、設計者の目標は性能の向上に尽きますが、商品としてのタイヤを考えたときはコストや製造のしやすさやなど、あらゆる要素を総合的に判断する必要があります。今後は設計者として、品質・性能へのこだわりを持ちながら、さらに広い視野でプロジェクトを推進できる総合力を身につけたいと考えています。
仕事をする上で、
大切にしていることを教えてください。
Special Question
あなたにとって、
ブリヂストンの「旅」とはなんですか。
お客様にとっての安心・安全を追求し続けることです。冬道の足元を支えるスタッドレスタイヤ開発の旅は、これから先も続いていきます。