技術系
モータースポーツを勝ち抜く
戦闘力の高いゴム配合を。
Y.U.
次世代配合開発第2部
総合化学専攻(博士後期課程)修了
2017年入社
Career Step
1年目:次世代配合開発第1部
トラックバス向けトレッド配合課で次期ECOPIA向け配合開発を担当。
4年目:次世代配合開発第2部
4輪レース向けトレッド配合課で全日本カート選手権向け配合開発を担当。
Question 01
ブリヂストンを志望した理由を教えてください。
ふたつ理由があります。ひとつは博士課程まで学んだ「化学」を活かしたモノづくりを通じて、社会に貢献したいと思ったから。もうひとつは幼い頃から好きだった「くるま」や「モータースポーツ」に関係した仕事がしたいという思いがあったからです。かつてテレビで見たF1®という最高峰の舞台で、名だたる世界的メーカーと戦っていたブリヂストンであればふたつの思いを実現できると感じて志望しました。
モータースポーツに関わりたいという願いは想像以上に早く実現し、現在は2輪および4輪レース向けのトレッド(タイヤが路面と接する部分のゴム)配合開発を行う部署で、レースで勝つことができるグリップ性能の高いトレッドゴムの開発に携わっています。私はモータースポーツの入門カテゴリーであるカートを担当しており、主に、国内タイヤメーカー3社が技術力を競い合うコンペティションレースである全日本カート選手権向けのトレッド配合開発に従事しています。
ブリヂストンを志望した
理由を教えてください。
Question 02
現在の仕事の難しさ、面白さを教えてください。
トレッド配合はレース結果を左右する重要なファクターのひとつです。レース用タイヤはグリップ性能を最大限に高めるために、トレッドに特殊なゴムを使用します。摩擦熱でゴムの粘着性が増すことで路面を強くグリップするのです。しかし粘性の高い材料は取り扱いが難しく、性能と製造作業性の両立に苦労した経験があります。戦闘力の高いゴムの開発に成功したにもかかわらず、工場での作業性が悪いため、タイヤ生産のステージまで至りませんでした。それを解決してくれたのが工場のベテラン社員の方々です。これまで数えきれないタイヤを作ってきた経験から改善手法を見出し、タイヤとして製品化することができました。
こうしたタイヤ開発はレースのオフシーズンに行われます。昨季の前シーズンの課題を徹底的に分析し、改善を重ねたタイヤを数十種類用意します。シーズン中はレースに帯同し、季節やサーキット毎の路面環境などを勘案して投入するタイヤを決定します。競合他社との熾烈な開発競争の中で、2021年はブリヂストンタイヤを使用するドライバーが10年ぶりの10戦全勝を達成し、2019年から3連覇を果たすことができました。自ら開発したゴムを使用した若手ドライバーたちが上位カテゴリーにステップアップしていく姿を見ると、彼らの夢に貢献できたと大きなやりがいを感じます。
現在の仕事の難しさ、
面白さを教えてください。
Question 03
今後の目標、ビジョンを教えてください。
モータースポーツのタイヤは開発スピードが極めて速く、技術の良し悪しがレース結果にわかりやすく反映される点が醍醐味だと感じます。ただラボに籠って開発するのではなく、製造現場を自分の目で確かめ、実車評価でドライバーの生の声を聴き、現象に対する理解を深めていく必要があります。私もこれまでに自社工場含め15か所以上に出張に行かせていただきました。モータースポーツの世界でも「現物現場」はブリヂストンの強みです。 モータースポーツと一般乗用車ではタイヤに求められる性能がまったく違います。しかし開発コンセプトや現象把握から得られた知見は、一般タイヤの開発にも活かされます。今後は私もモータースポーツの世界で鍛えられた「現物現場」の精神や知見を活かし、乗用車用タイヤのトレッド配合開発に携わってみたいです。まだ一般タイヤ向けのゴムを実用化した経験がないので、自分の生み出したゴムが搭載されたタイヤを街中で見かけるのが夢のひとつなのです。そして将来的には配合開発のプロとなり、ゴムに代わる革新素材でできたタイヤなど、次世代のゴム技術を生み出して、社会に新たな価値を提供していきたいと考えています。
今後の目標、
ビジョンを教えてください。
Special Question
あなたにとって、
ブリヂストンの「旅」とはなんですか。
人々の生活習慣を根本から変える素材や製品を創出し、先人たちの叡智と不断の努力によって築き上げてきた「科学技術」のバトンを未来へとつなぐ。そうして、より豊かな社会を実現することがブリヂストンの「旅」であると考えています。