MotoGP™ はスペイン・バレンシアでの最終戦を終え、 2015年シーズンが終了しました。
2015年のシーズンが終わったということは、ブリヂストンのタイヤ供給も終了。
ブリヂストンの山田宏の長きに渡るMotoGP™における生活も一旦ピリオドを打つことを意味します。
山田の胸に去来するものは、山田にしかわかりません。いや、もしかすると山田本人にもわからないのかも知れません。
(こんなとき…、自分を見つめなおすためには、やはり、ツーリングがふさわしい。)
そう思い立った山田は、ブリヂストンが協賛する「走ろう東北!MFJ東北復興応援ツーリング2015」のルートを辿ってみることといたしました。
「走ろう東北!MFJ東北復興応援ツーリング2015」は、MFJが主催するイベントで、期間中に参加するライダーが東北の4県のいずれかをツーリングし、あらかじめ指定された「道の駅スポット」「みちのくポイント」などを自由に巡りながら、物品を購入したり、食事をしたり、また支援活動を行ったり、地元の方々と交流したりといったことを促すツーリングイベントです。
さっそく、山田は会社の仲間を引き連れ、BATTLAX RACING STREET RS10を装着したKAWASAKI Ninja1000に跨り、常磐道を北上していくのでありました。
「まずは、いわきで降りてみるか」
風の向くまま気の向くまま、いわき勿来(なこそ)ICを降りた山田は、そのまま海岸線へと走っていきました。
時折、海岸線には防波堤の整備などが行われており、津波の傷跡が垣間見えるなど、いまだ復興の途中であることを思い知らされます。
冬の冷たい風を浴びながら、穏やかで美しい海は山田の心を潤していきます。
「こんなどでかい自然の前では、オレの存在なんてちっぽけなもんよ。」
小名浜港に辿りついた一行は、復興が進んだ一帯を散策します。
「アクアマリンふくしま」「ららみゅう」などの施設、水族館などがとても美しく整備され、津波が押し寄せた場所とは思えないほどの復興ぶりに驚きを隠せません。
「どっこい、人間ってすごいもんだなあ。転んでもただじゃ起きないよ。」
MFJ東北復興応援ツーリングの指定する「みちのくポイント」をチェック。
一行はここからほど近い「ダイニングカフェRun」(福島県いわき市東田町塩田3-19 )でランチをすることにしました。
小名浜港からバイクで20分、「ダイニングカフェRun」はライダーズピットとして、ライダーたちにも人気のダイニングカフェ。
お店の前には、店長さんの愛車「ハーレーダビッドソン」が置いてあり、バイク好きの心を揺さぶります。
ガラガラガラガラと威勢よく引き戸をあけます。
「ごめんよ。ちょいと10名様のご来店だよ~」
日曜日の昼間というのに、お店のなかは誰もおらず、なかから店主が声をかけてきました。
「あの、申し訳ございません。げほげほ、今日はランチの営業はお休みさせていただいてまして。。。」
「え?どうしたんだい?」
「どうにも昨夜から風邪をこじらせまして、まったく情けないことで、、げほげほ、」
「おや、そいつは気の毒に。とはいえ、こっちもメンバーみんな腹空かせてるんでね。
しょうがないね、別の店に行くよ。大将、お大事にな!」
と、そのとき、店の奥から女性の声がいたしました。
「お兄ちゃん、どうしたの?」
さっさと帰ろうとした山田の前に、店主の妹さんと思われる美しい女性が登場。
手のひらを返して山田はいきなり話し始めました。
「わたくし、ブリヂストンの山田と申します。東京・京橋からやってまいりました。普段はタイヤを作っているのですが、料理のほうも腕に覚えあり。実を言いますと、あの有名なロッシも俺のもつ煮(Motu2)を食べたんですよ。
こうしてわたくしどもが立ち寄ったのも何かの縁。困ったときはお互い様ですから、差支えなければ、ちょいとその厨房をお借りして、店主に代わってランチをお作りしようと思うのですが、いかがなもんでしょうか?」
態度が一変した山田に一行も驚きを隠せない中、「Hiroshi’s キッチン」の スタートです!
「はいよ、「Hiro風PIZZA "FORZA東北"」よ。
ららみゅうで仕入れたイカスミを生地に練り込んだ特製ピザよ。ハード、ミディアム、ソフトでそれぞれ具が違うから、好きな組み合わせで注文してもらいな。左右非対称もOKだから、左右対称も合わせると6種類のスペックから選べるよ!」
ライダーズピットということもあって、この店にはライダーが続々と来店。山田も大忙しです。
「山田さん、ランチプレート、3つ入りました~」
「あいよ!」
「あれ?あの人、ブリヂストンの山田さんじゃない?」
「え?まさか。」
「ねえ、お姉さん、あの厨房で料理作っている人って、ブリヂストンの山田さんでしょ?」
「はい。有名なんですか?あのおじさん。」
「え~!やっぱり!すごい!山田さんの料理食べられるんだ~!さっそくSNSに投稿しなくちゃ!」
ランチタイムは大盛況。
山田の「Hiro風PIZZA "FORZA東北"」もすっかり完売です。
「は~。さすがに疲れたなっ!休憩休憩。」
「おつかれさま!山田さん。」
「おう、ありがとう」
「最初はどうなるかと思ったけど、すごいね。山田さん。有言実行?そういうのかっこいいね。そういう人、はじめて見た。」
「いやあ、料理とバイクが好きな普通のオヤジだよ。」
「それに有名人なのね。ますますすごい。テレビも出てるんですって?」
「いやあ、そんないいもんじゃないよ。」
「いいな~、うらやましい。私も出たいんだよね~、テレビ。」
「お嬢さんはそういう仕事がしたいんだな。タレントか?」
「うん。東京に行きたいんだ。どこまでできるか勝負したい。ねえ、山田さん、連れてってくれる?」
「え、連れてってって。。。」
「うん、お願い!いますぐ連れてって!」
(ちくしょう、この娘、かわいいじゃねえか!)
「あ、いや、その、あれだ。お嬢さんなら、アレだよ、ほら、モデル事務所とかに履歴書とか写真とか送ってとかだな、いろいろまず根回しをしてからだな、うん、東京には悪い奴がいっぱいいるからさ、、、それにお兄さんだって心配するだろうから、、、、」
「なんだ、つまんない。山田さんだったら強引に連れてってくれると思ったのに!」
「え?」
「もういい!」
「えええ?」
何が何だかわからない山田を残して、彼女は走り去っていきました。
それから1ヶ月後 ーーーーーーーー。
山田は、行きつけのDVDレンタルショップで、その彼女と再会しました。
「オレも、見習わなきゃな。あれこれ考えてちゃ前に進めないさ」
そう一言いうと、山田は彼女のDVDを手に取り、レジへと向かいました。
「お嬢さん、幸せになれよ」
ダイニングカフェ RUN 齋藤店主、ツーリングに参加したブリヂストン有志一同、
撮影当日山田宏のFacebook投稿を見て駆けつけてくださった方々、ご協力ありがとうございました。
イカスミで着色した生地がタイヤを演出!スペック毎の色分けラインが面白く、3スペックの中から2スペックを選ぶ楽しさを加えました。FORZAはイタリア語で「頑張れ」の意。
【材料】強力粉:140g、砂糖:小さじ2.5 塩:少々、ドライイースト:小さじ0.5、牛乳:40cc、イカ墨:10g、熱湯:50cc、オリーブオイル:小匙2.5、市販のピザチーズ:適量、市販のピザソース又は作る(ケチャップ:大匙2、マヨネーズ:小匙、にんにくチューブ:3cm、パセリ:適量、塩コショウを混ぜる)
レシピは、「レシピ検索No.1/料理レシピ載せるなら クックパッド」でご紹介しています。
1980年にブリヂストン入社。東京、小平にある技術センターでタイヤの性能を評価する試験部に配属される。90年に2輪ロードレース部門が強化されたときに異動し、全日本選手権の開発者となる。
91年は開発者として世界GPに派遣される。92年より本社へ異動し、世界GPのレース活動を担当。
ブリヂストンのMotoGP™活動をマネージメントするかたわら、パドックでも手料理を振り舞い、ライダーやプレスにも好評を博しているという。
初めてこんな黒いをピザ食べました!タイヤだったんですね(笑)私はハードとソフトを選びました!おいしかった!★★★(星3つ)!
わたしも山田さんに負けないくらいお料理つくってますよ!
ロケ地としてご協力いただいた「ダイニングカフェRUN」さんでは、期間限定(2016年2月29日まで)で山田宏監修メニューとして『特製Hiro風PIZZA “FORZA 東北”』が食べられます!食べた人は、SNSでレポートとあわせて、このページをShareしてくれると山田も喜びます!
Facebookページ
住所:〒 974-8212 福島県いわき市東田町塩田3−19
電話:0246-62-2728
ロケ地:福島県いわき市小名浜辰巳町、ダイニングカフェ RUN
撮影協力:ブリヂストン有志一同
この物語は、motoGP™でおなじみ「ブリヂストンの山田宏」が、得意の手料理で人々をもてなし、元気にしていく物語です。
※この物語は一部を除いてフィクションです。