免震を学ぶ

Introducing Menshin*
*Seismic isolation

免震ゴム・免震建物の特徴

「免震建物」では、薄いゴムと鉄板(鋼板)を交互に重ねた頑丈な「免震ゴム」が常に建物を支えています。
普段はしっかりと建物を支え、いざ地震の時は建物を支えながら水平方向に柔軟に変形し、地震の揺れをゆるやかにします。

免震ゴム(積層ゴム)

「免震ゴム」は薄いゴムと鉄板(鋼板)を交互に重ねて、しっかりと接着しています。まるで建物が浮いているように地震の揺れを受け流すのはこの構造によるものです。
ゴムブロック 積層ゴム
鉛直方向

鉛直方向:硬い建物荷重を安定して支える

水平方向

水平方向:柔らかい地震力を低減

基本構造(積層ゴム)

被覆ゴムに耐候性の高い合成ゴムを使用し内部ゴムを保護します。

薄いゴムと鉄の板を交互に重ねてミルフィーユ状にした「免震ゴム」が建物を支えています。

免震建物の用途

マンションやオフイスビルはもちろん、庁舎・病院・エ場など、「免震ゴム」を採用する建物が増えています。
新築だけでなく、既存の建物も免震レトロフィットと呼ばれる技術によって、地震に強い建物に生まれ変わっています。

免震建物の普及状況

全国に広がる免震建物

免震建物が登場して既に30年以上、
採用物件は全国で4500棟を超えました。(4557棟:2017年末)
※日本免震構造協会調べ

免震建物の種類

免震装置(免震ゴム)は、建物の様々な状況に合わせて、適切な位置に配置されます。

基礎免震

建物の基礎部分に免震装置を配置。
建物と地盤を絶縁」させ、建物全てが免震になります。 構造上「クリアランス(地震発生時の建物の揺れしろ分の空間)」を設けるため、敷地にその分の余裕が必要となります。棟状比の小さい建物(棟状比4程度以下)は、比較的免震建物になりやすいといわれています。

中間階免震(柱頭免震)

建物の中間階に免震装置を配置。
敷地の制約で建物周囲に広い空間を取ることが出来ない場合や、傾斜地に建物がある等の事情で1階に稼働部を設けられない場合に適した構造です。免震層部分は駐車場などに有効活用されるケースもあります。

レトロフィット対応

既存の建物の基礎部分や中間階部分等に免震装置を新たに組み込み、建物のデザインや機能を損なうことなく地震への対策を行うことができる技術です。
工事中も建物を普段通りに使用することができる場合が多いため、歴史的建造物や庁舎へ多く採用されています。
(例:国立⻄洋美術館、東京駅駅舎、大阪市中央公会堂等)

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