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山田宏の「2016鈴鹿8耐ここが見所!!」 Vol.11 「ブリヂストン タイヤ開発担当者インタビュー」

7月31日(日)に決勝を迎える「2016 FIM世界耐久選手権シリーズ第3戦 "コカ・コーラ ゼロ"鈴鹿8時間耐久ロードレース」に向けて「ブリヂストンのモータースポーツ若大将」山田宏が、皆さまの観戦がもっともっと楽しくなる「見どころ」情報を連載記事として紹介します。

最終回の第11回目は株式会社ブリヂストン MCタイヤ開発部の松永真利に、今年の8耐に向けてのタイヤ開発状況とタイヤ本数制限について話を聞きました。



【2016年8耐に向けてのタイヤ開発】
山田: 昨年8耐では、予選トップ10のうち8台がブリヂストンタイヤ装着車、決勝ではブリヂストンタイヤ装着チームが10連覇を達成し、タイヤ性能の面ではライバルを圧倒しているようにも見えます。今年に向けて、どのような方向性で開発を進めたのでしょうか?

松永真利(以下:松永): 昨年から引き続き、温度変化に対するタイヤ性能のロバスト性(*1)向上を目指しました。加えてユーザーからのリクエストに応えて、タイヤのトレッドコンパウンド(*2)・構造(*3)ともに、動きがわかりやすい方向に進んでいったと言えます。
(*1) 外的な要因の変化に対して、性能が安定していることを、『ロバスト性が高い』と表現します。つまり、『温度に対するロバスト性が高い』=『幅広い温度範囲で安定した性能を発揮する』という意味です。
(*2) タイヤのトレッド面で実際に路面に接触する部分のゴムのことを特にコンパウンドと呼びます。
(*3) タイヤの構成部材の内、トレッドコンパウンド以外の部分を総称して構造と呼びます。カーカス・ベルト・ビードといったコード類、種々のゴム部材、から成ります。
https://tire.bridgestone.co.jp/about/maintenance/first-step/02.html
山田: ソフト方向に進んでいった要因は何でしょうか?

松永: 近年のバイクとしては、フライ・バイ・ワイヤ方式スロットルやトラクションコントロールシステム(*4)の導入・進化が進んでいったことが、大きな要因と考えています。トラクションコントロールを介していると、ライダーがタイヤの接地状態がつかみにくい傾向になります。そのため、構造面ではタイヤの剛性を落として、初期のタイヤの接地状態をライダーが把握しやすくするようなタイヤを目指しました。コンパウンドはその構造に最適化をはかり、タレ(*5)の安定化を目指しました。
(*4) ライダーがアクセルグリップを回す動作をエンジンのスロットルバルブ開閉に機械的に連動させるのではなく、アクセルグリップ操作を一旦電気信号に変換し、その信号でスロットルバルブを開閉するのが、フライ・バイ・ワイヤ方式(元々は航空機用語)です。また加速時のリアタイヤのスホイールスピンに反応して、スロットルバルブへの開閉信号を制御するのがトラクションコントロールシステムです。
(*5) 同じタイヤで走行距離を重ねると、トレッドコンパウンドの摩耗や発熱により、グリップが低下します。この現象を『タイヤがタレる』と言います。
山田: そのような状況の変化の中、これまでのテストを終えて8耐ウィークを迎えるわけですが、タイヤテストの結果と感触、手応えはいかがでしょう?

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松永: 公開合同テストでは、やはりマシンのセッティング、テストが中心になったので、チームによってはあまりタイヤテストが出来ない所もありました。しかしチーム毎にある程度、改良品のスペックを絞っていたので、メーカー合同テストも含めてレースに使用するスペックを決める事が出来ました。あとはレースウィークで、各チームが、マシン、ライダー、タイヤに合わせた摺合せ(まとめ)をする事になります。我々のサポートするチームは、その辺りの経験、能力も優れていますから心配していません。勿論我々も各チームが良いレースをできるようサポートします。

山田: ウェットタイヤはどうでしょうか?

松永: 過去の結果やユーザーからのリクエストを分析し、ドライとウェットの中間くらいの路面状況で性能発揮させるために、新しいリアパターンを開発し、持ち込んでいます。新しいパターンのスペックとなるので、FIMのルールにしたがって、新パターンの図面を提出します。ウェットタイヤの評価は、安定したコンディションになる事が少なく、公開テストでも十分な時間を掛けての評価は出来ていませんが、方向性は分かっているので、レースウィークでは、レースの状況を見ながら使う事になるでしょう。
ドライ、ウェットに限らず、ライダー、チームにとって、色々と条件が変わってもタイヤスペック選択が絞りこめていて、安心して使えるタイヤであること事が理想です。
そこについては、今年はかなり手ごたえを感じています。


11連覇に向けて、ブリヂストン技術スタッフが手綱を緩めていない様子が伝わってきます。



【タイヤ本数制限ルールの変更】
今年の8耐から、タイヤ使用本数を制限するルールが変更になりました。
具体的には:
(2015年) 決勝レース中に最大15本(予選はライダー2人チームは6本、3人チームは9本)
(2016年) 予選および決勝レース中に最大20本 
トップ10トライアルはタイヤ制限なしのルールは変更なし。
この新ルールでのレース戦略について、考えてみましょう。


山田: 今年は新たに、予選と決勝を合わせた本数制限になりましたが、新ルールで想定される予選、レースの戦略は?

松永: 優勝を狙うトップチームが採りうる戦略は非常に限られたものになると思います。
耐久技術規則の燃料タンク容量(最大24L)と燃費から、1スティントの長さは28周で約1時間と計算できます。よってセーフティカーなどの外乱要因がなければ、優勝争いのチームは8時間を8スティントで走り切ります。各スティントでフロント・リアともにNEWタイヤを装着すると、決勝レースで8セット(16本)のタイヤを使用します。残り4本を予選で使用することになりますが、ライダー2人にNEW×2セット・残り1人にUSED×1セット、もしくはライダー3人にNEWリア3本を使い、フロントはNEW1本で2人はUSEDフロント、等の組み合わせが考えられます。要は、『ライダー3人に対して予選でNEWタイヤを4本に絞り、決勝レースではなるべくピットイン回数を減らして、すべてのスティントでNEWタイヤ装着』 という作戦が王道になると思います。逆にいえば、上位陣は、予選順位はトップ10トライアルで決まるので、予選は2セットで十分と考えているとも言えるでしょう。

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山田: その他の作戦は何か考えられないでしょうか? 例えば昨年レースの事前予測では、速さを活かしたYAMAHA FACTORY RACING TEAM が、8回ピット、9スティント作戦を採るという噂もありました。

松永: 昨年のYAMAHAは確かに事前に色々噂はありましたが、(スピードの速さで1ピット分を逆転することができるのでは?)蓋を開けてみれば7回ピット、8スティント作戦でした。ピットストップに要する時間や作業ミス発生リスクも考慮した結果だと思います。やはり上位は8スティント作戦で来ると思います。鈴鹿8耐は長い耐久レースのように感じますが、近年はスプリントレースを8時間継続して行っているともいえるレースですので、1秒たりとも無駄にすることはできません。仮に、1回ピットを増やすとなると約0.6周分の遅れをとることとなり、それを挽回することはかなり困難と考えられます。


以上、鈴鹿8耐に臨むブリヂストンのタイヤ開発とタイヤ戦略についてでした。(文・構成:山田宏)

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