I N T E R V I E W

25チームを追い越したコンポジットボディのソーラーカー

University of Michigan Solar Car Team

University of Michigan Solar Car Team

Solar car name
Astrum
Dimension
5m x 1m x 0.9m
Weight
160 kg
Appealing point
私たちはAstrumにおいて、チーム史上最良の構造であるコンポジットボディに懸命に取り組みました。コンポジットボディの製造プロセスは大掛かりで、20人のチームメイトがパートナーのRoushの工場で何カ月も作業しました。製造工程は、転がり抵抗を最小限に抑えられる、信じられないほど軽い車を作るために最適化されています。Astrumのコンポジット構造は、私たちのチームが極限まで最適化を追求し、夢を実現するために一丸となって取り組んだ努力の結果であり、個人的にもとても誇りに思っています。
Team Member

チームは何年に設立されましたか?また、BWSCに初めて参加したのはいつですか?

私たちのチームは1989年に設立され、1990年にワールド・ソーラー・チャレンジに初めて出場しました。

BWSC 2023を振り返って、レースの感想を教えてください。

全体的には、5日間のレースでのチームのパフォーマンスには誇りを感じていますが、レース前にミスをしてしまい、全力を出し切ることができませんでした。マシンの電気系統の故障により、グリッドポジションを決めるホットラップを完走できず、全チームの中で31番手からのスタートとなりました。4位まで挽回できたことは誇りに思いますが、もっといいグリッドからスタートできていれば表彰台を狙えたはずです。それでも、25チームを追い越した初日は爽快でした。今年のレースから学んだことを2025年の準備に生かしていきたいです。

ソーラーカーにとって、タイヤはどれくらいの重要度を占めていますか?
また、ブリヂストンのENLITEN®タイヤについてどう思いますか?2025年大会に向けて求める性能などがあれば教えてください。

レースは5日間ですが、チーム間の差はわずか4分と、僅差を競う勝負です。4分というのは、車両効率でおよそ0.1%の差に相当します。タイヤは、空力に次いでソーラーカーのパワーロスの大きな原因であり、約20%を占めています。ブリヂストンのENLITEN®は非常に軽量で転がり抵抗が小さく、タイヤのスリップによるパワーロスが少ないため、とても期待しています。私たちは過去10年間のタイヤ性能の向上を記録してきましたが、本当に大きく性能が飛躍しています。こういった点でも、2025年大会がどうなるかがとても楽しみです。

BWSC 2025に向けた目標と意気込みを教えてください。また、どのようなマシン改良を加える予定ですか?

2025年の新しいレギュレーション発表を受けて、私たちは初心に戻りゼロからスタートします。
競合チームがとても熱心に取り組み、これまでに自分が見た中で最も優美なマシンのいくつかを作り上げたことを目の当たりにしました。これに刺激を受けて、システムを一から改良していきます。目標は、いつも通りスチュアート・ハイウェイ史上最速のマシンを作ることです。競争相手には毎回驚かされるので、目標を達成するのは難しそうですが、2025年はチーム一丸となって全力で取り組み、ベストを尽くすことは約束します。そして、2023年と同様に、BWSCの貴重な一瞬一瞬を味わい尽くします。

BWSC 2025への出場を目指す仲間たちへエールをお願いします!

BWSC2025に出場を考えている人には、ぜひ挑戦してほしいです。BWSCは私にエンジニアリングと科学について教えてくれただけでなく、自分自身とチームメイトとしてのあり方についても多くを学ばせてくれた、唯一無二の場です。BWSCで出会う人々は、ライバルやファン、ブリヂストンの関係者を含めて、思いがけないインスピレーションを与えてくれます。