I N T E R V I E W

世界初の技術で挑んだ3000kmの道のり

工学院大学ソーラーチーム

工学院大学ソーラーチーム

Solar car name
Koga
Dimension
4.995m x 1.15m x 1.012m
Weight
約150kg
Appealing point
世界初のサスペンション技術と車体フレーム技術を開発しました。タイヤを支える車体フレームが不要となる新しい炭素繊維の構造設計を行い前1輪・後2輪を実現しました。ホイルベースを可変にするめずらしい技術も搭載しています。工学院大学ならではのオリジナリティーと高い技術力を具現化できました。
Team Member

BWSC 2023を振り返って、レースの感想を教えてください。

エンジニアリングだけでなく、世界を舞台に活躍するために必要なマネジメント能力を身につけられ、個々の成長ができた大会でした。レース中に部品が故障したとき、海外チームから部品をお借りすることができたように、一つのゴールに向かって世界中から集まった参加者と温かい交流ができました。レース後も技術共有やチームビルディングについて世界中のチームと連絡しあい勉強を続けています。

ソーラーカーにとって、タイヤはどれくらいの重要度を占めていますか?
また、ブリヂストンのENLITEN®タイヤについてどう思いますか?2025年大会に向けて求める性能などがあれば教えてください。

ソーラーカーは空力性能を極限まで向上させた特殊車両のために、全体消費に対するタイヤ転がり損失の割合が大きいです。また、BWSCはオーストラリアの過酷な砂漠を通過する長距離3000kmのレースです。これらの課題に対して、再生可能資源が極めて高く環境性能も付加されたENLITEN®により、3000km以上を走破する耐久性に満足しながらも、超低燃費性能を発揮できました。ウェット時のグリップも高く、学生ドライバーが安全に運転できました。毎日タイヤを交換するのがレースの常識ですが、工学院大学チームは、「3000kmをタイヤ交換なし」で走破できました。1本のタイヤのみでレースを全て走破できたことはすごい技術と思います。

BWSC 2025に向けた目標と意気込みを教えてください。また、どのようなマシン改良を加える予定ですか?

BWSC2025では、技術面以外にも過酷な3000kmレースをチーム力で勝てる組織を強化して挑みます。技術面では、太陽電池やバッテリの技術革新が進んでいます。新しい素材と最適化に工夫をいれて、より安全でより性能が高い車両製作をします。また、情報技術(IT技術)の導入をして、エネルギーマネジメントの情報戦略を強化していきます。

BWSC 2025への出場を目指す仲間たちへエールをお願いします!

3000kmを走破するレースは非常に過酷です。ただ、それをやり遂げた達成感や挑戦を通して得られた学びや経験は一生ものになります。同じ目標を持った、ものづくりが好きなメンバーとともに世界を相手に挑戦することはそう簡単にできることではありませんが、何より楽しいです。一緒にオーストラリアの地でレースを楽しみましょう。