世界三大レースのひとつ、インディ500とは?

世界三大レースのひとつと言われているインディ500(インディアナポリス500マイルレース)で日本人ドライバー佐藤琢磨選手が優勝し、連日国内外のメディアが佐藤選手の偉業達成を取り上げています。これほどまでの話題となるインディ500とはいったいどのようなレースなのでしょう?今回はインディ500について少しご紹介していきましょう。

世の中に2台目の自動車が誕生した瞬間から、その性能を競い合う”レース”は始まりました。その歴史は自動車の歴史とほぼ等しく、現在も世界各国で様々なレースが開催されています。それら数あるレースのなかでも特に長い歴史を持ち、多くのファンを魅了し続けているのが世界三大レースと言われる3つのイベント。ひとつは1929年にスタートしたモナコグランプリ、もうひとつが1923年から続くル・マン24時間耐久レース、そして1911年に始まり世界三大レースのなかで最も古くから開催され続けているこのインディ500です。

アメリカ・インディアナ州で開催されているインディ500は、1周2.5マイルのオーバルコースを200周(500マイル/806km)して行われるレース。1911年5月30日、初開催となったインディ500には40台のマシン&ドライバーが参加し、レイ・ハロン選手がその初代王者に輝いています。当時のハロン選手がこのレースを制するために走り続けた時間はなんと6時間42分だったそう。それから一世紀以上もの年月を経てマシンは飛躍的に進化し、101回目の開催となった2017年大会を制した佐藤琢磨選手はこのレースを3時間13分で走っています。レース中の平均速度は1911年当時74.602マイル=約120km/hでしたが、今年は155.395マイル=約250km/hと2倍以上に。レース中に佐藤選手が記録した最速ラップは226.190マイル=約364km/hでした。現在のインディ500は世界3大レースのなかでもダントツのスピードで行われるレースになっています。

インディ500が世界的に注目を集める理由は長い歴史、そして驚くべきスピードに加え、このイベントを愛し続けるファンの多さにもあります。レースは世界各国で生中継されるほか、毎年世界中から約40万人と言われるファンがサーキットに集まってきます。当然ですがこれだけのファンが滞在できる宿泊施設は近隣にないため、レースファンは会場周辺の民家の軒先を借りBBQやキャンプを楽しみながらレースウィークを過ごすというのが定番の観戦スタイル。こういったシーンをみるとインディ500がひとつの文化になっていることがよくわかります。そして決勝スタート前になると彼らは一斉にスタンドへ移動。スタート直前、会場を埋め尽くすファンの数は壮観そのものです。

このようにインディ500はどこを切り取っても他に類を見ないレースイベント。佐藤琢磨選手は日本人として海外レースに挑戦し、勝利したということだけではなく、一世紀以上に渡り800名近いドライバーが参戦し勝利を争ってきたレースの覇者として自身の名前をその歴史に刻んだのです。

ちなみに初代インディ500王者レイ・ハロン選手のマシンと現王者佐藤琢磨選手のマシンで共通している点がひとつだけあります。それはどちらもファイアストンタイヤが装着されているということ。ファイアストンはこの歴史的ビッグイベントに一世紀以上にわたって関わり、2000年以降はこの世界最高峰のレースを足元から支えるオフィシャルタイヤサプライヤーを務めています。

(ファイアストンはブリヂストンのブランドのひとつです。)

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