【ブリヂストンの師匠も弟子】テストドライバーたちに引き継がれる教え
ブリヂストンで、先輩社員から後輩社員に伝わる一子相伝(?)の技術や考え方、お客様や仕事への思い。そこには、「師匠と弟子」の関係に似た、熱くドラマチック、でもなんだか身近な物語があります。そして、師匠たちも昔は弟子だった―今回は、以前「師匠と弟子」に師匠として登場したテストドライバーの中川社員に、自身の師匠とのエピソードについて教えてもらいました。
中川社員が登場した「師匠と弟子」はこちら
――中川さんの師匠はどんな方ですか?
たくさんいらっしゃるのですが、まず思い浮かぶのは本田真哉さんと結束勇輝さんですね。本田さんは私に、業務はもちろんですがテストドライバーとしてのあり方を教えてくれました。「評価においては、自分の中の物差しの目盛り(=評価基準のこと)を刻んでいけ」という教えは私も後輩に伝えていますし、指導方法でも本田さんのやり方を実践しています。また、結束さんからは、指導する上で“実践して見せる”ことの大切さを学びました。厳しい方で、要求のレベルが高いのですが、先に結束さん自身が実践してくれるので、説得力がすごかったです。
本田真哉さん(右)とブリヂストンプルービンググラウンドにて
結束勇輝さん(左)と
――師匠との印象的な思い出はありますか?
お二人とも現役で、今でも公私ともによくしていただいているのでエピソードには事欠きません!特に印象に残っているのは、指導を受けていた頃、テストコースで本田さんが運転する車に同乗した時のこと。250km/hくらいでレーンチェンジをした際に、未知の運転技術を見せつけられ、経験したことのない車の挙動を体験したんです。あれは今の私にもできないんじゃないかと思います(笑)。
結束さんには、「サーキットでテストをするのなら、プロのレースドライバーにも負けないように走れ」と教わったことをよく覚えています。「初めて走るサーキットで、しかも初めて乗る車種であっても、プロと同じ領域で走らせて、それと同時にタイヤの評価をしろ。そのためには、最初の1コーナーを抜けた時点で車の特性やタイヤの変化の特性が見抜けていないとダメ。2コーナーから全開でいけ。」と言われて耳を疑いました。でも、ご本人は実際にそれをやってのけるんですよ。
――すごいエピソードですね……。最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします!
同じ部署のどの先輩も“少年の心を持った方”ばかり。休日も連れ立ってサーキットに走りに行くなど、クルマ好きな面々がこだわりを持って業務に当たっています。ブリヂストンのタイヤがNo.1であり続けるために、これからも一人ひとりがこだわりを込めてタイヤを開発していくので、よろしくお願いします!
――ありがとうございました!