ブリヂストン本社ビルの下で実施されたソーラーカー展示イベントに、イラストレーターのチヤキさんが潜入!
大会の準優勝記録を持つ工学院大学ソーラーチームの説明員さんと、BWSCのあれこれについてお話ししてきました。
チヤキさん:イラストレーター。コアラが好き。ソーラーカーを見るのも乗るのも、人生初!
説明員さん:工学院大学ソーラーチームのメンバー。現在大学4年生で、2017年度の大会に出場経験あり。
野生動物との嬉しい? 悲しい? 出会い
チヤキさん:BWSCでは、大自然の中を走っているときに野生動物に出会えると聞きました!
説明員さん:そうですね、レース中は野生の牛やワラビーなどが道路に飛び出してくることもあります。レースの夜は外でキャンプをするので、そのときに出会えることもあるのですが、可愛い動物だけではなくて……。キャンプしていて、朝起きたら靴にサソリが入っていることもありました!
チヤキさん:ひえ〜! レース以外でも油断できないですね……。カンガルーはいましたか?
説明員さん:野生のカンガルーに出会うこともあるのですが、私は残念ながら死んでいるカンガルーしか見たことがなくて……。物流のトラックなどに轢かれたカンガルーの死がいがそのままになっていて、その上をソーラーカーの車体の空いている箇所でまたいだこともありました。
チヤキさん:そんなことが! 動物にとっても過酷なのですね。
過酷なレースを乗り越えるために、何を食べるの?
説明員さん:動物にとっても、我々人間にとっても過酷な環境ですね。5日間お風呂も入れず、もちろんトイレもなく、ひたすら3,000kmを走り続けるので!
チヤキさん:過酷さがすごいですね……。それを乗り越えるためには、ご飯も大事ですよね。みなさん、どんなものを食べるのですか?
説明員さん:朝はパンなど手軽なものを食べながら走行準備をします。昼や夜は、カレーやシチュー、カップラーメンなどですね。途中疲れてきた頃に1日だけ、現地のスーパーで買ったお肉でステーキを食べたりもしました。現地では牛肉が安いんです。とりあえずお肉を焼いておけばメンバーは喜びますね(笑)
チヤキさん:サバイバルですね〜!ちなみに、ずっと気になっていたのですが……レース中、雨が降るとどうなるのでしょう?
説明員さん:雨が降っても、それまでにバッテリーに充電された分で走ることができます。ただ、太陽が出ていないと新たな充電ができなくなるので、天候を読んでペース配分をするのも戦略のひとつです。
チヤキさん:なるほど、それもソーラーカーならではですね! 現地の天候って、レース全体ではどんな感じですか?
説明員さん:スタート地点は赤道にも近いので暑く、車内も40℃近くなりますが、南に走るにつれて寒くなってきて、上着を羽織りますね。寒暖差が激しいので、体調管理には気をつけないといけないですね。レース前後も含めて1ヶ月以上仲間と共同生活をするので、風邪を引いたら大変です。
1ヶ月共に過ごした仲間とのレース後のお楽しみは?
チヤキさん:1ヶ月も! レースは5日間ですよね。レース以外の日は、どんなことをしているのですか?
説明員さん:スタート地点のダーウィンでは、レース前に車検や車両準備、車両の最終調整をします。
チヤキさん:車検もするんですね!
説明員さん:公道を走るために車検が必要になります。レースを走りきったゴール後は……ほとんど遊びです!(笑)ゴール地点のアデレードでは優勝チームのセレモニーがあります。また、観光地やリゾート地でも有名なので、大人の方々は特産であるワインを試飲しに行ったりしていました。 私はレース中に見られなかったカンガルーやコアラ、ウォンバットなどのオーストラリアらしい動物に会いに、動物園へ行きました。でも、せっかく会いに行ったのに動物たちは暑さに負けてみんな寝ていましたね(笑)
チヤキさん:動物園いいな〜!! 私もコアラとウォンバットに会いたい!生の声を聞けて、すごく面白かったです。ありがとうございました!
チヤキさんの感想
BWSCは、ソーラーカーの精度だけでなく、バッテリーをどう使うかを考えたり、過酷な暑さの中で運転し続ける体力だったり……思っていたよりも奥が深い戦いなんだと感じました。
また、約5日間をオーストラリアの大自然の中でチームの皆さんが過ごすときに、何を食べたかなどの知られざる“生活”の部分や、大会終了後に『動物園にコアラを見に行きました!』といったエピソードも、意外な一面を感じられて、とても面白かったです!
展示イベントの際にソーラーカーの運転席にも乗せていただきまして、「何時間もここに座って運転していると、お尻が痛くなりそうだな……」という素人丸出しの感想を言ってしまったのですが、ソーラーカーをリアルに体感できて楽しかったです!
今年の大会を見に行きたくなりました!