免震ゴムにもタイヤと同じように履き替えが必要です
タイヤは使用を始めてから数年で履き替えが必要ですが、免震ゴムにも履き替えが必要なのでしょうか?それはいつごろ?気になるところですね。
免震ゴムの耐用年数は、なんと「60年以上」と言われています。60年経つと使えないわけではないので安心してください。国の基準を基に60年後の劣化条件で性能を評価しているため、一般的には60年「以上」と答えているのです。これならタイヤのような履き替えサイクルにはならないですね。※
本当に60年ももつの?と聞かれると、たしかに、実際に60年間使用した免震ゴムはありません。当社は日本で最初の免震ゴムメーカーですが、初めての納入は1983年です。つまり、一番古い免震ゴムでも製造してから30年程度のため、60年という耐久性を実際に確認はできないのです。ですが、その半分の30年間使用されている免震ゴムについては、その耐久性が実証されています。昨年、1986年に製造した免震ゴムを実際に使用されている建物(千葉県船橋市)の地下から抜き取り、その免震ゴムの性能を計測したのです。ご存じの通りこの30年の間に多くの大地震が発生しており、それを経験した免震ゴムです。2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(船橋市:震度5弱)では、当該建物の免震ゴムで最大78mmの変形が観測されていました。大きな入力があった免震ゴムでも性能を維持できているのか、非常に注目が集まりました。結果は、私たちが想定していた範囲内に収まっており、免震ゴムの耐久性を実証したのです。大きな地震を受けても履き替えをする必要なく、これからも守ってくれます。
免震ゴムは、長い間、じっと建物を支え、地震の際には揺れを軽減させてくれる、頼もしい存在です。
まさに縁の下の力持ち。
これからも免震ゴムは、建物と住んでいる方々の安全・安心に貢献していきます。