スポーツタイヤ新商品「POTENZA RE-71RS」の開発者インタビュー
ブリヂストンは、ストリートラジアル史上最速へのこだわりを追求したスポーツタイヤの新商品「POTENZA RE-71RS」を2月に発売しました。旧商品「POTENZA RE-71R」を発売してから5年間。その間、どのようにタイヤが開発されてきたのか、少しご紹介します。
「POTENZA RE-71R」は、ドライ路面でもウェット路面でも高いグリップ性を確保するために回転方向のあるパタンデザインを採用。回転方向指定することで、路面上の水をサイドへ排水することが可能となり、ドライ・ウェット性能を両立しました。また、ショルダー部はスリック化およびラウンド形状によりコーナリング性能を高めるとともに、最新トレッドゴムによりグリップ力を高めたタイヤでした。
その商品から、さらにドライ&ウェット路面でのグリップ力を向上させるために「POTENZA RE-71RS」ではどのような工夫がなされたのでしょうか。「POTENZA RE-71RS」を設計した、(株)ブリヂストン PSタイヤ開発第3部 の菱ヶ江社員と遠藤社員に伺いました。
-- まずは、「POTENZA RE-71RS」の特長、「RE-71R」から進化したところを教えてください。
菱ヶ江社員 「POTENZA RE-71RS」はストリートからサーキットで年間を通じて想定されるあらゆるコンディションにおいて、高いドライ、ウェット性能を発揮するスポーツラジアルです。その中でも「POTENZA RE-71R」から最も進化したのはサーキットにおけるドライグリップ性能です。
「POTENZA RE-71RS」は、これまでブリヂストンがレースで培ってきた技術をパタン・形状・材料・構造のすべてに注ぎ込んで完成したタイヤです。
-- 「POTENZA RE-71RS」を開発するにあたり、常に心掛けたことは何ですか?
菱ヶ江社員 常に心掛けたことは、誰が乗ってもラップタイムを短縮できるほどのグリップ性能と操縦安定性を達成することです。運転技術に長けているプロのドライバーが乗って速く走れるタイヤと一般ドライバーを含め誰が乗っても速く走れるタイヤは必ずしも一致しません。そのため、タイヤテストは単にラップタイムを測定するだけではなく、ドライバーからのコメントもとても重要になります。
--ドライバーのコメントがとても重要とのことですが、それをどのように開発に活かすのでしょうか?
遠藤社員 サーキットでのタイヤテストはPOTENZAドライバーと一緒に行います。ドライバーにはグリップの高さやコントロール性、耐久性やタイヤの温まり具合など様々な項目について評価してもらい、それらについてコメントを貰います。ドライバーから得られたコメントやラップタイムなどから不足している性能を把握し、その後の開発に活かしています。
-- POTENZAドライバーとの開発で印象的だったことはありますか?
遠藤社員 やはり「POTENZA RE-71RS」が完成したと思えた瞬間が印象に残っています。POTENZAドライバーの方々には、とてもたくさんのタイヤを評価していただき、時には厳しい意見もいただくなど開発はとても苦労しました。しかしながら、テストドライバーを務める山野哲也選手が車両から降りてきて親指を立てながら「すごく良い!グリップは高いし、オン・ザ・レール感がとても良いよ!」と仰って頂いた時には非常にうれしかったです。
-- 「POTENZA RE-71RS」を装着いただく方々に一言お願いいたします。
菱ヶ江社員 「POTENZA RE-71RS」は、ドライ性能だけでなくウェット性能や摩耗ライフも向上しており、きっとご満足いただけるものと確信しています。
遠藤社員 レースで勝ちたい人、自己ベストを更新したい人にとてもお勧めです。グリップが高くて扱いやすい、スポーツラジアル最速のタイヤをぜひ体感してください!
このように「POTENZA RE-71RS」の開発には、POTENZAドライバーの、山野哲也選手、佐々木雅弘選手、井口卓人選手、蒲生尚弥選手は欠かせません。POTENZAドライバーの感触をタイヤ開発に取り入れ、より多くの方に満足していただくタイヤを作っています。
スポーツタイヤブランド「POTENZA」の中で、ストリート&サーキット走行に最適な「POTENZA RE-71RS」。さらに“速さ”を追求したい方から、これからサーキット走行をスタートされる方にも、「POTENZA RE-71RS」の“すごさ”を感じてほしい。 これからも、「POTENZA」は進化し続けます!