直径4mの巨大タイヤの開発現場をご紹介します!

直径4mの巨大タイヤの開発現場をご紹介します!

ブリヂストンでは、世界各地の鉱山などで働く巨大なクルマを支えるタイヤを「Off The Road Tire」、略してORタイヤと呼んでいます。今回は、その巨大なORタイヤの試験を行う施設「ORタイヤ試験センター」をご紹介します。 ※施設の様子は昨年撮影したものです。

ORタイヤ

ORタイヤは、Off The Road タイヤの名前の通り、舗装されていない荒れた路面で、巨大な車両を支えるタイヤです。そのためORタイヤには、高い耐久性と安全性が求められます。
山口県防府市にあるブリヂストンのORタイヤ試験センターでは、巨大な設備と匠の技を駆使して巨大な試作タイヤの性能評価を行っています。

今回は、OR試験センターで行っているタイヤ試験の様子と頼もしい従業員3名の匠の技をご紹介します。

まずは今回登場する従業員3名を簡単にご紹介します。巨大なORタイヤの試験だけではなく、彼らの腕前にもご注目ください。

村田社員
村田社員
趣味は筋トレという元自衛官。
試験課のムードメーカー。
下川社員
下川社員
現場実務の全てを熟知。
試験課の兄貴のような存在。
大木社員
大木社員
困ったときに力になってくれる
試験課のお父さんのような存在。

■試験の準備

試験の準備

タイヤはホイールに取り付けて空気を入れないと使えません。試験は昔のお風呂の釜のようなホイール(リム)にタイヤを組み付けることから始まります。ORタイヤのリムは、重いものは8トンもあり力自慢の村田社員も持ち上げることができないため、クレーンを使って所定の場所に設置します。下川社員との絶妙なコンビネーションが光ります。

リム組み

その後、フォークリフトでタイヤを持ち上げ、上手く位置を調整しながらリムにタイヤをはめ、リム組みを行います。そこからクレーンのフックに荷を掛けたり外したり、フォークリフトを正確に操る技能と資格が必要です。

■タイヤが転がらない状態で行う試験

タイヤが転がらない状態で行う試験

リム組をした後は、タイヤを立て、転がらない状態での試験を行います。

接地している部分の計測

ここでは、接地している部分の形状や面積がどのようになっているか等を計測し、これまでに蓄積したデータと併せて、より均一に摩耗するタイヤになっているか等を確認します。

■タイヤに負荷をかけて転がる状態で行う試験

タイヤに負荷をかけて転がる状態で行う試験

その後、同一のタイヤで、転がっている状態での試験を行います。ここでは、車両に装着したときの操縦性能や、最大200トンの負荷をかけてドラムに押し付けて回転させることで耐久性を評価します。尚、操縦性能や耐久性能は、お客様の現場で実際に車両に装着して最終評価を行います。

■故障分析

故障分析

耐久性能を確認する上では、通常の使用状況よりも大きな負荷をかけて意図的にタイヤを故障させることもあります。故障させたタイヤは、内部の状態が見えるように切断して故障位置やメカニズムを調べ、より壊れにくいタイヤの開発に役立てます。ここでは、現場を取り仕切る大木社員と下川社員のORタイヤ試験課首脳会談で故障の分析を行いました。

故障個所の分析

その後、ナイフでタイヤを細かく分解して、更に詳しく故障個所の分析を行います。このようにして「どの部分を強化すればタイヤの耐久性が向上するのか?」という情報を開発にフィードバックしますこの日に、マグロの解体ショーのようなナイフ捌きを見せてくれたのは、リム組みで匠の技を披露してくれた村田社員。作業着の下から筋肉が躍動していました。

今回は一部しかご紹介できませんでしたが、ORタイヤ試験センターでは、約30名のメンバーが24時間昼夜を問わず交替制で巨大なタイヤに向き合い、優れた技術でブリヂストンのORタイヤの性能評価を行っています。

巨大トラックのタイヤ

ブリヂストンは乗用車用タイヤから巨大トラックのタイヤまで、さまざまなタイヤを生産できる数少ないメーカーとして、多岐に渡るお客様に貢献していきます。

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