SUPER GT専用タイヤにかける想いを開発者にインタビューしました!

SUPER GT専用タイヤにかける想いを開発者にインタビューしました!

2019年のSUPER GT 第3戦は、GT500クラスでブリヂストン装着チームが1位~6位までを独占。その中でも、au TOM’S LC500チームは盤石の走りでポール・トゥ・ウィンを達成。 GT300クラスは、K-tune RC F GT3が怒涛の追い上げを見せ、岡山国際サーキットでの開幕戦に引き続き、今季2勝目。チームランキングも、3戦が終わりGT500/GT300クラスともに、ブリヂストン装着チームが1位をキープしています。 そこで今回、チームに供給しているタイヤの開発者にインタビューしてみました。

GT300

今回インタビューしたのは、(株)ブリヂストンのMSタイヤ開発部の福﨑さんと、次世代配合開発部の髙野さんのお2人。
福﨑さんは、SUPER GT専用タイヤの設計・開発を、髙野さんはSUPER GTに使用されているタイヤのゴムを配合・開発されている。そんなモータースポーツのスペシャリストの想いをお伝えします。

レクサスLC500 3台

――普段の業務はどういうものですか?
福﨑さん 昨年はSUPER GTで装着されるタイヤの設計・開発をしていました。今年から開発したタイヤを現場で最大限に力が発揮できるように、髙野さんと一緒にレクサスチームの現場サポートをしています。
髙野さん 普段はトレッドゴム※1 の開発をしています。レース用のタイヤは特にゴムが重要ですので、 現場でゴムの専門家としてサポートするだけでなく、リアルタイムな情報収集をしています。

――タイヤを設計されている人だけでなく、ゴムの専門家もサーキットで現場サポートしているとは驚きです。
福﨑さん そうですね。2016年からゴムの専門家も加わり、より短いスパンで、よりいいタイヤを各チームに提供できるようにしています。

ホンダNSX 2台

――タイヤはどのように準備するのでしょうか?
福﨑さん 事前に各サーキットで実施されるテストで多くの種類のタイヤを試し、各チームと相談の上、候補のタイヤを当日準備します。 もちろん、ドライ用のタイヤだけでなく、ウェット用のタイヤも。支援しているチームも多いので、準備だけでも大変です。

――準備するタイヤで大変な部分はありますか?
髙野さん 供給本数が多いので、①各チームにあった、②しっかりとグリップをとらえ、③高速走行でも一体となるタイヤを準備しなくてはいけないことです。 日々ゴムの性能を高めること、それに向かって開発をすすめています。

ARTA

――ウェット用タイヤについてはどうですか?
福﨑さん タイヤのウェット性能については解明されていないことが多いと認識しています。今までの知見を活かしてレースで勝てるタイヤを準備することだけでなく、 しっかりとメカニズムを明確にして、No.1の座を確固たるものにすることを考えています。

――レースは春から秋がシーズンですが、シーズンオフはどうされているのですか?
福﨑さん 最終レースの後から、次のシーズンに向けた取り組みを開始します。テストメニューの立案・チームとのコミュニケーション、試験・解析・議論を繰り返しながら、翌年も勝てる体制を築き上げていきます。

WAKOS

――シーズンオフってないんですね。最後に意気込みを教えてください。
福﨑さん ブリヂストン装着チームがチャンピオンになれるよう、チームをサポートします。
髙野さん 圧倒的に勝てるタイヤを作り、ブリヂストン装着チームが優勝するよう頑張ります。

記念写真左から、(株)ブリヂストン 次世代配合開発部の髙野さん、MSタイヤ開発部の福﨑さん

ありがとうございました。
様々な専門家がチームをサポート。そしてゆるぎないNo.1の想い。
それがGT500クラスでブリヂストン装着チームが3戦連続優勝している秘訣かもしれない。

GT500表彰式

※1 路面に接地する部分をトレッド部といいます。そのトレッド部に使用されるゴムがトレッドゴムです。さまざまな路面に接地するため、摩耗だけでなく高い運動性能を発揮できるゴムが重要になります

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