【ブリヂストンの師匠と弟子】物流のプロフェッショナルを目指すプロ意識
ブリヂストンで、先輩社員から後輩社員に伝わる一子相伝(?)の技術や考え方、お客様や仕事への思い。そこには、「師匠と弟子」の関係に似た、熱くドラマチック、でもなんだか身近な物語があります。このコーナーでは不定期にそういった「師匠と弟子」の様な人々の考え方などを紹介して行きます。ブリヂストンの内側が少し垣間見られるかも!?
「物流の現場」で教わったこと
1日に1万本以上のタイヤを受け入れ、九州・沖縄エリアの販売会社へと出荷する九州事業所。今回は、物流の現場を担う田中さん、伊藤さんのお二人がご登場。熟練の知識とプロ意識を伝える師匠と、それを引き継ごうと励む弟子の絆がここにあります。
[プロフィール]
師匠:
ブリヂストン物流(株) 西日本支社 九州事業所
田中 弘敏さん
弟子:
ブリヂストン物流(株) 西日本支社 九州事業所
伊藤 浩則さん
現場で教わった「プロ意識」。それを「行動」で示していきたい
田中 伊藤君はここで働き始めて、どれくらいになるんだっけ? 結構、長い付き合いだよな。
伊藤 もうすぐ10年になりますから結構ベテランですよね(笑)。なのに僕ときたら……いつまでも田中さんに甘えていられないので焦ります。今でも現場で、常に状況を「先読み」して全体の作業効率を考えながら的確な指示を出す田中さんを見ると「やっぱすごかねぇ」って思います。
田中 物流の現場は、時間との戦いという面もあるからな。工場から送られてくるタイヤを保管し、担当エリアの販売会社に出荷する、その中でも「正確さ」「作業効率」「柔軟な対応力」を追求するプロ意識が大事なんだ。シンプルだけど簡単にできる仕事ってわけじゃないんだよな。
伊藤 入社したばかりの頃は面食らいました。タイヤの知識もないし、何が効率的な動きかも分からない。種類ごとにタイヤを正確にアドレス(保管場所)へ保管したり、ピッキングしたりすることがこんなに難しいとは思っていませんでした。間違えないようにするのが精一杯でしたね。
田中 最初は誰でもそんなもんさ。ただ、君は少し真面目すぎる性格だから苦労したろ。「正確さ」にこだわるあまり、受け入れ中のタイヤの検品に時間をかけ過ぎて「なんばしよっとか!」と注意したのも1回や2回じゃないよな。
伊藤 当時は全然周りが見えていなくて……田中さんの言葉で今でも心に刻んでいるのは「常に先のことを考えながら行動しろ」「仕事の中に無駄な時間を作るな」というもの。今思えば、現場でアドバイスしてくれたことは、全部さっきの「プロ意識」につながるものだったんですね。
田中 今頃気付いたんかい!……と冗談は置いておいて。それは本当に重要。俺たちの職場は三交代制だろ? 全体の作業効率を考えるってことは、次の時間帯の効率も見越して判断するってこと。いくら正確な検品作業ができたとしても、それで他の作業が滞れば次の時間帯の作業を圧迫してしまう。いくら「正確」な作業でも「効率的」でなきゃ意味がないんだ。
伊藤 今では僕も指示を出す立場になることが増えました。日々、田中さんのアドバイスを実践することの難しさを痛感しています。感覚的には、6割……実践できているかどうか……(モゴモゴ)。
自分のやり方で、仲間からの「信頼」を築いてほしい
田中 ……あ、結構できてるんだ(笑)。
伊藤 す、すみません、間違えました。今の課題は「柔軟な対応力」の部分です。例えば一日の作業体制を組んだ後、急遽予定外の資材受入の業務が入った時など、効率的な判断ができるかと言われると、まだ少し不安な部分も。
田中 そら一朝一夕にはいかんよ。伊藤君が誰よりも真面目で努力しとんのは俺も見てきとる。あとは自信ば持って経験を積んでいくだけばい。
伊藤 いつかは田中さんのように、職場の皆から信頼される「物流のプロ」を目指したいと思っています。最近は勤務時間が違うので飲みに行けませんが、また昔のように相談に乗ってください。
田中 飲めんくせに何を言う(笑)。今後、伊藤君には現場のリーダーとして、後輩の育成にも力を入れていってほしいと思っとる。真面目な伊藤君なりのやり方で頑張れば、自ずと信頼はついてくるよ。
伊藤 ありがとうございます。田中さんの教えをきちんと「行動」で示して、信頼してもらえるよう頑張ります!
伊藤さんのフォークリフト運転技術は社内の全国大会3位の腕前。運転しながら入庫状況を確認するのも「無駄をなくす」教えの一つ
九州事業所の皆さん。「伊藤君は事業所の中でもマスコット的キャラクター。愛されています」とは田中さん談
九州事業所では、敷地内で輸送会社の方々と一緒にじゃがいもの収穫祭&カレー会を開催しコミュニケーション活性化につなげている
搬入口で、当時の思い出を振り返る二人。大切なことは、全部現場で伝えてきた