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厳正なる審査を経て受賞作品101枚が決定。さらにその中から審査員特別賞が各審査員によって
選ばれました。新しい101枚の作品をのせた車、いったいどんなできあがりになるのでしょう?
ヘルムート・カフタン 氏
(ダイムラー・クライスラー日本 副社長 )
このイベントをとても楽しみにしています。そして10000点以上もの応募作品が集まったと聞いてとても感銘を受けました。応募数が増えるほど、選ぶのは難しくなるのですが、作品の質はとても向上していると思います。
私が選んだ絵を見ると、なぜ私がこの絵を選んだのか皆さんすぐにわかるでしょう。
私は技術者なので、抽象的な絵よりも、精密な表現が好きです。この絵は非常に精密で、色のコンビネーションも良く表現されています。
非常に素晴らしい表現の組み合わせだと思います。私にはこのような素晴らしい絵は描けません。
あべ 弘士 氏
(絵本作家 )
今回初めて審査員をやらせてもらいました。
子供の絵にはかなわないと、前々から知ってはいましたが、最終審査に残っている絵はさらにいいなぁという印象を持ちました。どうやって真似しようかなぁと思う技法や感覚がたくさんあり、とてもいい経験をさせてもらいました。
私が選んだのはイルカの絵ですが、非常に透明感があり、面を上手に大胆に使っています。このような絵を描くのは大人にとっても非常に勇気のいることです。その勇気をもらいたいと思いました。非常に素晴らしい絵です。
水戸岡 鋭治 氏
(ドーン・デザイン研究所)
最後に選ばれた101点を見て、改めて皆さん良い絵を選ばれたなと思いました。
たくさん良い絵があり、その中で選ばざるを得ない状況だったわけですが、本当に好きな絵はいっぱいありました。
その中で私は、みんなも自分も納得する絵を選びました。
私が選んだのは川に小動物が生活している絵です。
描いた本人も、「このような美しい川が欲しい、そこで生きている小動物が元気な姿を見せて欲しい」と言っていて、非常に透明感のある川を描いています。びっくりするほど表現力があり、美しい川、水を残して生きたいということをテーマに描いているので、とても良いと思いました。私が非常に好きな絵です。
赤池 学 氏
(ユニバーサルデザイン総合研究所)
今回は「いきものの いる ふうけい」がテーマだったこともあり、子供たちが大好きないろんな生き物の絵が集まっていたと思います。地球と大好きな生き物たちのつながり、そうしたものが表現されている絵を中心に評価をしていきました。
私が選んだのは、海がめの産卵を描いた絵です。
画風自体が大胆な構図で、全体は美しい淡い色調で表現されていますが、実は砂の色、卵の色、亀の体の色など色んな配色が見事に描き出されています。そしてやはり、ジーンとくるのは、海がめのお母さんの目の下にちゃんと涙が描かれていることです。その母親の想いのようなものが私の心に突き刺さってきました。とてもすばらしい絵だと思います。
富山 秀男 氏
(ブリヂストン美術館館長)
毎回、良い応募作品が増えて、これが子供の絵かと思うほど、質が向上して感心するばかりです。
幼稚園から小学校6年までの成長期は絵の描き方が非常に変わる時期です。なので、私は何歳でこの絵を描いたのか、ということを非常に重視しました。
12歳というと、大人のものの見方や表現に突入する年齢ですが、この1点は非常に色彩が鮮やかで、色彩を対比させて使っています。派手な色彩とそれを抑える黒っぽい画面の処理。驚くほど上手な絵です。手に取り上げて何度もどういう手法で描いていったのか、自問自答しました。とても落ち着いているけれども、非常に上手な表現で、色彩の使い方が際立っていたので、選びました。