中期事業計画(2021-2023)に基づく多角化事業再編の進捗について 防振ゴム事業の譲渡
2021年12月10日
株式会社ブリヂストンは、2021年2月16日に発表した中期事業計画(2021-2023)において、ポートフォリオ経営を推進し、多角化事業においては、事業再編などを通じ、シャープにコアコンピタンスが活きる事業にフォーカスすることをお伝えしました。その上で、経費・コスト構造改革とプレミアムビジネス戦略の推進からなる「稼ぐ力の再構築」をベースに、戦略的成長投資を進め、環境変化に対応しながら着実に成長する"強い"ブリヂストンへの変革を目指しています。
その一環として、株式会社ブリヂストンは、防振ゴム事業を安徽中鼎控股(集团)股份有限公司(以下「AZ社」)に譲渡することを決定いたしました。今回の事業の譲渡は、当社が新会社を設立し、当社グループの防振ゴム事業を新会社へ集約した後、その新会社株式の全てをAZ社に譲渡するというスキームにて行われます。規制当局の承認とその他必要な条件を満たした後、2022年7月中に譲渡が完了する見込みです。
ブリヂストングループの多角化事業売上収益の約半分※1を占める化工品事業は、従来から事業環境と社会ニーズの変化に応じて新規参入・撤退を繰り返してきました。今回、化工品事業の一つである防振ゴム事業に関しても、事業および従業員の継続的な成長、当社グループのコアコンピタンスとのシナジー、事業の経済性などの観点から、今後のあり方について総合的に検討を重ねました。その結果、防振ゴム事業をコア事業としているAZ 社のもとで成長を目指す方が、持続的な社会価値・顧客価値の創出による競争力ある事業の存続に繋がると共に、従業員が新たな機会のもとでこれまで培った経験やスキルを活かし成長することができると考え、今回の決定となりました。
今回の事業の譲渡により、ブリヂストングループの防振ゴム事業に携わる従業員はAZ社傘下の新会社で職務にあたることになります。ブリヂストングループは、従業員が新たな環境下でも働き甲斐と安心を維持して業務に従事できるよう、譲渡完了まで丁寧かつ適切な対応を行って参ります。また、お取引先様、及び地域社会に対しても、その影響が最小限となるよう、適切にコミュニケーションを行った上で対応いたします。
※1 2020年実績ベース
防振ゴム事業の概要については下表のとおりです。
<グローバル連結売上収益>
約544億円(2020年実績)
<本件取引の対象会社および主な拠点の概要>
対象会社 | 製造・開発拠点 | 所在地 | 従業員数※2 | オペレーション内容 |
株式会社ブリヂストン※3 | 本社 | 東京都中央区 | 249人 | 本社機能 |
化工品技術センター | 神奈川県横浜市 | 防振ゴム技術開発 | ||
ブリヂストンエラステック 株式会社 |
掛川 | 静岡県掛川市 | 997人※4 | 防振ゴム製造 |
磐田 | 静岡県磐田市 | |||
株式会社 ブリヂストンエヌテック※5 |
御前崎 | 静岡県御前崎市 | 14人 | 防振ゴム金型製造 |
ブリヂストン エーピーエム カンパニー※3 | アッパーサンダースキー | 米オハイオ州 アッパーサンダースキー市 | 597人 | 防振ゴム製造 |
普利司通(常州)汽車配件有限公司 | 常州 | 中国 江蘇省常州市 | 949人 | |
ブリヂストン エヌシーアール カンパニー リミテッド※3※6 | ラヨーン | タイ ラヨーン県 | 707人 | |
ブリヂストン・インディア・オートモーティヴ・プロダクツ・プライベート・リミティド | チェンナイ | インド チェンナイ市 | 335人 | |
マネサール | インド マネサール市 |
※2 2021年11月末現在
※3 防振ゴム事業のみ譲渡対象
※4 2022年に株式会社ブリヂストン磐田工場の防振ゴム事業の運営責任をブリヂストンエラステック株式会社へ移管するのに伴い、転籍予定となっている同工場の従業員158名を含みます。
※5 ブリヂストングループ出資比率:66.7%
※6 ブリヂストングループ出資比率:80.0%
ブリヂストングループは、事業環境の変化に応じたポートフォリオ経営を推進し、将来にわたって社会価値・顧客価値を創出し続けるサステナブルなソリューションカンパニーへと進化していきます。
株式会社ブリヂストンの中期事業計画(2021-2023)の詳細については、当社企業サイトに掲載するプレゼンテーション資料をご参照下さい。
<AZ社概要>
- 1. 会社名
- :安徽中鼎控股(集团)股份有限公司
(Anhui Zhongding Holding (Group) Co., Ltd.) - 2. 本社所在地
- :安徽省宣城市寧国市寧国経済技術開発区中鼎工業園
(Economic & Technical Development Zone Ningguo City, Anhui Province,
People's Republic of China) - 3. 代表者
- :夏鼎湖 (Dinghu Xia)
- 4. 従業員数
- :21,981名(2020年12月31日現在)
- 5. 事業内容
- :自動車部品事業への投資など
<ご参考:ブリヂストングループ事業再編・生産拠点再編の進捗>
■事業再編
対外発表日時 | 対象事業 | ニュースリリース |
2021年1月7日 | 屋根材事業 | ラファージュホルシム社、ブリヂストンアメリカス インクよりファイアストン ビルディング プロダクツを買収 |
2021年6月15日 | 中国合成ゴム事業 | 中期事業計画(2021-2023)に沿った「稼ぐ力の再構築」の進捗について 中国合成ゴム事業再編を推進 |
2021年11月1日 | コンベヤベルト事業 | 中期事業計画(2021-2023)に基づく多角化事業再編の進捗について コンベヤベルト事業撤退 |
2021年12月10日 | 防振ゴム事業 | 中期事業計画(2021-2023)に基づく多角化事業再編の進捗について 防振ゴム事業の譲渡 |
2021年12月10日 | 化成品ソリューション事業 | 中期事業計画(2021-2023)に基づく多角化事業再編の進捗について 化成品ソリューション事業の譲渡 |
■生産拠点再編
対外発表日時 | 対象拠点 | ニュースリリース |
2020年8月21日 | 南アフリカ ポートエリザベス工場 |
南アフリカ・ポートエリザベス工場の閉鎖に向けた協議を開始 |
2020年9月16日 | フランス べチューン工場 |
フランス・ベチューン工場の閉鎖に向けた協議を開始 |
2021年3月3日 | PT Bridgestone Astra Indonesia | 中期事業計画に沿った「稼ぐ力の再構築」の進捗について 事業、拠点再編を推進 |
Bridgestone Everlight (Shanghai) Co., Ltd | ||
Bridgestone Automotive Products de Mexico S.A. de C.V. |
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2021年3月29日 | ブリヂストンサイクル株式会社 騎西工場 | 中期事業計画に沿った「稼ぐ力の再構築」の進捗について ブリヂストンサイクル生産拠点再編 |
2021年8月2日 | 株式会社ブリヂストン 磐田工場 | 中期事業計画(2021-2023)に基づく多角化事業再編の進捗について 磐田工場の生産品目再編 |
2021年10月8日 | ブリヂストンケミテック株式会社 上尾製造所 | 中期事業計画(2021-2023)に基づく多角化事業再編の進捗について 国内自動車用シートパッド製造拠点集約 |
2021年11月26日 | ブリヂストン化成品 株式会社 3製造拠点 (四国、岐阜、御殿場) |
中期事業計画(2021-2023)に基づく多角化事業再編の進捗について 国内の高機能化成品製造拠点を集約 |
2021年12月6日 | Bridgestone Tecnifibre Co., Ltd. | 中期事業計画(2021-2023)に基づく多角化事業再編の進捗について タイのテニスボール事業会社 全株式売却 |
2021年12月7日 | 普利司通(恵州)輪胎有限公司 | 中期事業計画(2021-2023)に基づく生産拠点再編の進捗について 中国におけるトラック・バス用ラジアルタイヤ生産拠点集約 |
本件に関するお問い合わせ先
<報道関係> コーポレート広報課 TEL:03-6836-3333
<お客様> お客様相談室 TEL:0120-39-2936
以上