ニュースリリース

2021年01月07日

1. ・ ラファージュホルシム社（以下LH社）は建築ソリューション事業の継続的な成長に向け、商業用屋根材および建築用エンベロープのソリューション事業の業界大手企業であるファイアストン ビルディング プロダクツを買収します。
2. ・ LH社は業界のグローバルリーダーを目指し、欧州と中南米への事業拡大を計画しています。
3. ・ 今回の買収はLH社の最大市場である米国でのビジネスを強化し、LH社の年間売上高は60億ドルを超える見通しです。
4. ・ LH社が革新的且つサステナブルな建築ソリューション事業のグローバルリーダーを目指すうえで、今回の買収は重要な節目となります。
5. ・ ブリヂストンは今回の売却により、タイヤ・ゴム事業の稼ぐ力の再構築を進め、ソリューション事業への戦略的成長投資が可能となります。

　LH社は、株式会社ブリヂストンの米国グループ会社であるブリヂストン　アメリカス　インク（以下BSAM）と、BSAMの子会社であるファイアストン　ビルディング　プロダクツ　カンパニー　エルエルシー（Firestone Building Products　Company LLC、以下FSBP社）を買収することに合意しました。FSBP社は米国に本社を置く商業用屋根材および建築用エンベロープ事業における大手企業です。2020年の売上高は18億ドル、EBITDAは2.7億ドルを見込みます。この買収は、LH社が革新的且つサステナブルな建築ソリューション事業のグローバルリーダーへと進化するうえで、重要な節目となります。

　売却価額は企業価値34億USドルに、FSBP社の運転資本等に係る調整を行い、確定致します。

　LH社のCEOである　ジャン　イエニッシュ（Jan Jenisch）は次のように述べています。
「非常に魅力的な屋根材ビジネスに参入できることを嬉しく思います。FSBP社を買収することで、我々は最大市場である米国でのビジネスを強化すると同時に、当社がグローバルでビジネスを成長させるための革新的なプラットフォームを構築できます。この買収は、LH社が革新的且つサステナブルな建築ソリューション事業のグローバルリーダーとなり地球や人々のお役に立つためのジャーニーにおいて、大きく飛躍するための重要な節目であると捉えております。私はFSBP社の優れたリーダーシップと専門性に最大限の敬意を払っており、今後ラファージュホルシムグループの一員として迎え入れることを楽しみにしています。」

　株式会社ブリヂストンのGlobal CEOである石橋秀一は次のように述べています。
「今回の売却は中長期事業戦略の一環であり、2月に発表する中期計画における事業再編、事業ポートフォリオ再編の一翼を担うものです。今後も、当社ビジョンの実現に向け、コア事業であるタイヤ・ゴム事業の稼ぐ力の再構築と、ソリューション事業への戦略的成長投資を進めていきます。」

　BSAMのCEO兼COOであるパオロ　フェラーリ（Paolo Ferrari）は次のように述べています。
「今回の売却は、FSBP社にとって新たな成長機会を創出してくれるだけでなく、ブリヂストンにとってはタイヤ・ゴム事業とソリューション事業への戦略的なリソース投入を可能とするものです。LH社は、ブリヂストンと同様に、健全な財務体質と発展的な企業文化を持つグローバル企業です。FSBP社のメンバーや顧客を大切にし、今後のビジネスの繁栄を約束してくれるものと確信しています。」

　FSBP社のプレジデントであるテイラー コール（Taylor Cole）は、次のように述べています。
「今日はFSBP社にとって、建築ソリューション事業のグローバルリーダーの一部を担うこととなる重大な転機となる日です。FSBP社の持つ先進的なテクノロジーとノウハウ、LH社のグローバルな規模と事業領域を結びつけることで、我々は更に成長を加速できます。」

　FSBP社は1980年に事業を開始した屋根材をはじめとする建築資材を取り扱う製造・販売会社であり、BSAMが展開する事業の一つです。親会社である株式会社ブリヂストンは、「2050年　サステナブルなソリューションカンパニーとして、社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」を新たなビジョンとして掲げています。FSBP社の買収によって、LH社は新たな成長機会を得てその最大市場である米国市場でのビジネスを強化し、年間売上高は60億ドル超となります。また、FSBP事業自体の力強い内部成長に加えて、LH社はFSBP製品とのクロスセリングや、更なる事業買収による事業拡大を見込んでいます。さらに、LH社はFSBPの欧州及び中南米にある拠点を活用して、事業を迅速にグローバルに展開することも目指しています。

　都市化の進行により平屋根の市場は急速に拡大しており、現在グローバルで500億ドルの市場規模があると推定されています。この魅力的なビジネスに新規参入するにあたって、LH社はFSBP社の革新的なテクノロジーとブランドを活用し、市場成長を上回る事業成長を目指します。現在FSBPの売上の大半を占める修理・修繕セグメントは成長率の高いセグメントであり、LH社はこのセグメントにも期待しています。

　建造物のエネルギーロスの最大60%が屋根からといわれる中、FSBP社はクールルーフや断熱材、防水システムなど業界トップクラスのテクノロジーによって、エネルギーロスを低減するうえで重要な役割を果たしています。加えて、FSBP社が提供するグリーンルーフは都市環境をよりサステナブルなものにすることにも貢献しています。これらの技術はLH社が提供するECOPactグリーンコンクリートやEcoLabelレンジなどのサステナブルな建築ソリューションを補完するものであり、同社のネット・ゼロ宣言の実現を加速しうるものです。今回の買収により、LH社は製造拠点15ヵ所、流通拠点1800ヵ所、R&D施設3ヵ所を獲得します。買収手続き完了とともに、FSBP社の従業員1900名は全員LH社に移籍しますが、その本社は引き続きテネシー州ナッシュビルに残ります。

ラファージュホルシムについて
ラファージュホルシムは、建築ソリューション事業のグローバルリーダーとして、よりグリーンでスマートな世の中を実現するために、建築の在り方を改善し続けています。ラファージュホルシムは、ネット・ゼロ企業を目指す取り組みとして、ECOPactなどのような、カーボンニュートラルな建設を可能にするグローバルソリューションを提供しています。また、循環型ビジネスモデルを構築し、サーキュラーセメントの主力商品であるSustenoのように、廃棄物を原料やエネルギーとしてリサイクルした商品を提供することにおいても、業界のグローバルリーダーです。イノベーションとデジタル化はラファージュホルシムの戦略の中核を成すもので、R&Dプロジェクトの半数以上が環境に配慮したソリューションに関するものです。ラファージュホルシムの7万人の従業員は、70以上の市場において、セメント、生コンクリート、骨材、ソリューション&プロダクツの4つのビジネスセグメントを通して、人々のクオリティオブライフの向上に貢献しています。

より詳しい情報はwww.lafargeholcim.comをご参照ください。

ブリヂストン アメリカス インクについて
テネシー州ナッシュビルを拠点とするブリヂストン アメリカス インクは、コア事業であるタイヤ・ゴム事業と成長事業であるソリューション事業をグローバルに展開する株式会社ブリヂストンの米国グループ会社です。ブリヂストン アメリカス インクは、新車装着用及び補修用タイヤの幅広いラインナップ、社会価値・顧客価値を提供するタイヤセントリックソリューション、モビリティソリューション、ゴム関連製品および多角化製品を開発・製造・販売しています。企業の社会的責任のグローバルでの取り組み方針を示すOur Way to Serveに則り、ブリヂストンはモビリティーの持続可能な未来を形作り、人々が快適に移動し、生活し、働き、楽しむことに貢献していきます。

ファイアストン ビルディング プロダクツ カンパニー エルエルシーについて
ファイアストン ビルディング プロダクツ カンパニー エルエルシー(Firestone Building Products Company LLC、以下FSBP)は、信頼できる屋根材、建築用エンベロープ用などの建材・ソリューションを提供する製造・販売会社です。FSBPは屋根材、壁材、裏張り材料などのソリューションを提供し、お客様・プロジェクトごとに異なるニーズに応えます。テネシー州ナッシュビルに本社を置き、商品だけでなく、優れた技術サービスや、販売や施工の国際的なネットワーク、そして卓越した保証体制も提供しています。取り扱う商材には、商業用の屋根材システム、屋根ふき用の関連パーツ、屋上緑化システムや採光システム、植物性屋根システム、金属製壁パネル、断熱材、空洞壁構造、池用ライナー、ジオメンブレーン、シリコーンおよびアクリルの液体コーティングを含みます。FSBPはブリヂストン アメリカス インクの米国子会社です。

重要な免責事項―将来の予測に関する記述
この文書は将来の予測に関する記述が含まれています。これら将来の予測に関する記述は、業績やその他の評価指標に関する予測ではなく、むしろ傾向や目標を示すものであり、場合によっては、計画、イニシアチブ、イベント、製品、ソリューション、サービス、それらの開発と潜在的な可能性に関するものを含みます。LH社はこのドキュメントに含まれる将来の予測に関する記述が、発行時点での合理的な仮定に基づいていると信じておりますが、投資家の皆様は、これらの記述が将来のパフォーマンスを保証するものではないことにご留意ください。現時点での予想には多くのリスクと不確実性が伴うため、当文書における将来の予測に関する記述と実際の結果とは大きく乖離する可能性があります。リスクや不確実性の多くは予測が難しく、一般的にLH社がコントロールできるものではありません。リスクや不確実性にはLH社のウェブサイトより入手可能な年次報告書に掲載されている事象以外のリスクや、マーケット状況、および、当社の計画の実施に関連する不確実性を含みます。したがって、我々は当文書の将来の予測に関する記述に依存しないように警告します。LH社はこれらの将来の予測に関する記述の更新を提供することを約束しません。

以上