年頭所感
2011年1月5日
No.1
株式会社ブリヂストン
代表取締役社長 荒川 詔四
代表取締役社長 荒川 詔四
2011年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年はリーマン・ショック後に大きく落ち込んだ世界の経済活動の回復を新興国市場での旺盛な需要が支えるという構図の中、為替円高の急激な進行とその定着、また原材料価格の高止まりなどもありまして、ゴム・タイヤ産業にとりましては経営環境が更に厳しい方向に変化したことを改めて実感する一年でありました。しかしながら、逆境こそ変革のチャンスと捉えて、今後の経営に向けた多くの布石を打つことができた、非常に有意義な一年だったと考えています。すなわち「Lean & Strategic」な経営施策を2009年に引き続き着実に実行できた年であったと振り返っております。例えば、最適生産体制構築に向けた施策が更に進展したことや、社会の価値観の変化に対応し当社としての環境目標の制定とその具現化に向けた実行計画が固まったという点などが挙げられます。
本年につきましては、原材料価格の動向や為替の円高基調など、事業環境は依然予断を許さない一方で、新興国需要の伸長により、新興国の存在感がこれまでにも増して大きくなるといった変化や市場における消費者の価値観の変化がいっそう顕著になると認識しております。当社としては、こういった変化は当然のことであるとの認識のもと、変化をチャンスと捉え、引き続き新たな事業基盤を築く飛躍の年と位置づけて、環境商品群・事業の拡大、タイヤ戦略商品・事業の拡充、そして多角化事業の選択と集中を力強く進めてまいります。
低燃費タイヤ「ECOPIA」シリーズは、グローバル展開を強化し、拡販を進めます。リトレッドタイヤを活用したソリューションビジネスでは、グローバル規模での拠点整備を進め、事業拡大に向けて邁進して参ります。電子ペーパー事業やEVAフィルム事業についても更なる事業拡大をはかっていく所存です。
本年も皆様の一層のご指導、ご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
以上