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ニュースリリース

中期経営計画2010

2010年10月22日
No.152
 株式会社ブリヂストン(社長 荒川詔四)は、この度、「中期経営計画2010」(以下MTP2010)を策定致しました。概要は以下の通りです。

1.MTP2010の位置付け
MTP2010は、対象年度を2011年から2015年までの5年間とし、昨年の中計策定時点からの事業環境の変化を反映し、今回必要と考える戦略・施策を追加・更新することで新たに策定した計画です。

2.2009年からの進捗 -「Lean & Strategic」な取り組み-
(1)百年に一度の経済危機を踏まえた取り組み
当社グループは、百年に一度とも言われる経済危機を踏まえ、2009年以降、グローバルベースでの徹底した資産のスリム化に加え、様々な施策に取り組んできました。主な内容は以下の通りです。
  ア.グループ全体の体質改善
  • 売上債権・棚卸資産の圧縮
  • 設備投資の削減
  イ.その他の主な個別施策
  • オセアニアのタイヤ生産拠点再編
  • スチールコード事業再編
  • 国内タイヤ・化工品販売体制再編
  • 国内タイヤ生産体制の集約

(2)「土俵を変える」取り組み
「土俵を変える」とは、当社グループのあらゆるリソースを駆使して他社との圧倒的な格差付けをすることです。「土俵を変える」施策の具体例は以下の通りです。
  ア.タイヤ戦略商品・事業の拡充
  • 乗用車用タイヤ(ランフラットタイヤ(※1)、UHP(超高性能)タイヤ、Winterタイヤ)
  • トラック・バス用タイヤ(リトレッドを活用したソリューション ビジネス、偏平タイヤ)
  • 特殊タイヤ(建設・鉱山車両用大型・超大型ラジアルタイヤ、航空機用ラジアルタイヤ、二輪車用ラジアルタイヤ)
  イ.基礎戦闘力の更なる向上
  • 垂直統合を生かした原材料レベルからの研究と、スペック最適化による技術のブレークスルーで、サプライチェーン全体での競争力を強化
  ウ.新興国市場での地位確保(タイヤ事業)
  • 中国、インド、ブラジルほか、新興国市場におけるタイヤ事業の拡大戦略
  エ.多角化事業の「選択と集中」
  • 建設資材やホース・ベルト事業等のグローバル展開強化
  • 太陽電池用EVAフィルム(※2)と電子ペーパー(※3)事業の拡大
  オ.環境活動、環境対応商品・事業
  • 持続可能な社会(低炭素社会・循環型社会・自然共生社会)の構築に向けて、高い目標を自らに課し、環境への対応を推進
  • 環境対応商品・事業の拡充

3.MTP2010目標業績
(1)ROA 
2012年: 6%到達
2013年以降: 更に上

(2)売上高
2012年: 3.5兆円

(3)営業利益
2012年: 2,800億円

(参考)営業利益増加要素(2009年→2012年)
  • 戦略商品拡大 +650億円
  • 合理化努力 +400億円
  • 多角化事業 +450億円
  • 数量増ほか +550億円

(※1)空気圧0kPaの状態でも所定のスピードで一定の距離を走行できるタイヤで、損傷などの発生により空気圧を保持できなくなった状態での安全性が向上します。また、スペアタイヤをなくすことが可能となることから、一般的に車両の軽量化・燃費の向上、省資源化、車両デザインの自由度向上などのメリットがあります。当社のランフラットタイヤは、専用ホイールではなく通常の規格ホイールへ装着できることが特長です。
(※2)エチレン・ビニル・アセテート フィルムの略です。太陽電池用接着封止膜として、太陽光線を電気に変換するシリコン・セルを、加熱による分子結合(架橋)でガラス面に固定する接着剤として使用されます。
(※3)当社の電子ペーパーは、紙のような高視認性、広視野角などの特長に加え、様々な文字や写真のカラー表示が可能で、電源を切っても表示を維持することができます。さらに、表示速度が速く(液晶の30倍以上)、瞬時に表示内容を変更できるとともに、低温度域での使用も可能です。


以上