株式会社ブリヂストン(社長 荒川 詔四)は、電子ペーパー事業の拡大に伴い、磐田工場(静岡県磐田市)内に製造ラインを新設し、9月より生産を開始いたします。当社はこれまで東京工場内で電子ペーパーを生産してきましたが、今後の生産は磐田工場に集約し、既存プラントは研究施設として活用していく予定です。製造ラインの投資額は、約10億円で、生産能力はA3サイズ換算で、現状の5,000枚/月から15,000枚/月となります。
当社は、2009年から電子棚札用電子ペーパー
※の事業を展開し、これまでに日欧のスーパーマーケットなど小売流通業の200店舗以上で採用されています。累計の納入数量は150万個に達し、今後も需要の拡大が見込まれます。
また、電子棚札以外にも、ペーパーレス化を目的とした工場や物流分野の作業指示票などへの採用も新たに決まり、この分野での需要拡大も見込まれます。
当社は、今後電子ペーパーの普及で紙の使用量が削減されることにより、森林保全(紙資源の保護)や地球温暖化防止(省電力)にも貢献できると考えております。
※スーパーマーケットなどで使用されている印刷物の棚札は、商品価格変動や商品入替の際は交換する必要があり、紙の使用量削減や交換工数削減といった課題があります。そこで、スーパーマーケットなど多店舗の棚札表示内容を瞬時に遠隔操作で一斉変更することができる電子棚札が世界的に注目されています。
<ブリヂストンの電子ペーパーの特徴>
当社は2002年に液晶に替わる画期的な表示材料として「電子粉流体®」の開発に成功。2004年にはこの新材料を用いて、文字や写真を自在に表示し、さらには電源を切っても表示を維持することができる電子ペーパーの開発に成功しました。
当社の電子ペーパーは、紙のような高視認性、広視野角などの特徴に加え、様々な文字や写真のカラー表示が可能で、電源を切っても表示を維持することができます。さらに、表示速度が速く(液晶の30倍以上)、瞬時に表示内容を変更できるとともに、低温度域での使用も可能です。