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技術力と熱意の両輪で生み出した「勝つための自転車」とは。

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トップアスリートたちの活躍の裏には、彼らが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、日夜地道に研究開発を続ける技術開発者たちの尽力があります。
今回は、自転車競技の橋本英也選手を支えるブリヂストンの技術をご紹介します。

オリンピアンたちにメダルを。始まった技術者たちの挑戦

東京2020オリンピックの自転車競技トラック種目の一つであるオムニアム代表選手に選ばれ、念願だった夢の舞台へ挑戦する橋本英也選手。2019年、日本一を決める大会では自己記録を4秒も更新するという躍進を遂げました。彼の走りを支えたのは、ブリヂストンが持てる技術を集結させた自転車です。

1964年から57年にわたり自転車競技の発展に貢献してきたブリヂストン。所属選手からは多くのオリンピアンを輩出しましたが、メダルの獲得は世界の高い壁に阻まれてきました。そこで2017年に「TEAM BRIDGESTONE Cycling」を発足。選手たちのオリンピックでの良い結果を後押しすべく、技術者たちの新たな挑戦が始まりました。

圧倒的な実績を持つ海外メーカーが存在する自転車競技トラック業界。強豪の中へ飛び込む不安感と、同時に大きな挑戦が始まる期待感が入り混じるなか、技術者たちは「勝てる自転車を作ろう」という合言葉を掲げ、新モデルの開発に奮闘しました。

独自の解析技術を用いて、コンピューター上で最適なフレームを検証

技術チームに届いたのは「とにかく"一番"の機材を作って欲しい」というオーダー。アスリートたちが自らのパフォーマンスを最大限発揮できる自転車を作るべく、まず取り組んだのは、最適な設計バランスを見つけ出す"解析"です。

ペダルを踏んだ力を無駄なく前へ進む力に変え、自転車の「推進力」を最大にすることを目指した解析技術「PROFORMAT」では、さまざまな硬さのフレームを使った自転車をコンピューター上で走らせ、シミュレーションを行います。その後データから導き出された結果をもとに「カーボンラボ」で試作し、実際に自転車を走らせて走りに関係する様々な要素を計測し評価していきます。

自社内カーボン成形施設で、トライ&エラーを繰り返す

「空力」「剛性」「軽さ」といった自転車に要求される様々な特性を高次元でバランスさせるためにフレームにはカーボンを採用しています。

「勝つための自転車」を追求しトライ&エラーを早く回すために設けられたのが、フレームの試作品を自社内で製造する「カーボンラボ」です。「PROFORMAT」の解析結果が出てからすぐにプロトタイプを製造し、走らせ、計測し、解析するというフィードバックと改良のサイクルを短期間で行うことが可能になりました。

こうして、失敗の中でも「良い失敗」を手がかりに、開発を進めた技術者たち。「世界で一番いいものが作れたと思っている」と自信を持って送り出した自転車は、東京2020オリンピック自転車トラック競技の日本代表選手使用機材に採用されました。

日本代表選手としてブリヂストンの自転車に乗る橋本選手は「過去の自分がライバルじゃないくらい」とその手応えを語ります。技術者の熱意と最新テクノロジーが結集し驚異的な進化を遂げた勝つための自転車は、今後も選手たちの挑戦を支えます。

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