ブリヂストンが選ぶ「新・日本の道」(九州編2)

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「ブリヂストン日本の道90選」の続編としてブリヂストンの公式Instagramでスタートした「新・日本の道」。ブリヂストンブログでもエリアごと魅力的な道を紹介していきます。今回は九州編の第二弾として佐賀県と熊本県、そして鹿児島県にある、ぜひドライブで訪れたい道をご紹介します。美しい棚田の風景、自然と共存する道、さらに江戸時代の面影をそのまま残した歴史を感じる道など、九州各地には魅力溢れる道がたくさんあります。皆さんのドライブ旅行の計画にぜひお役立てください!

<ご紹介する道>
浜野浦の棚田 / 国道204号 (佐賀県)
太良海中道路 (佐賀県)
肥前浜宿 (佐賀県)
牛深ハイヤ大橋 (熊本県)
岩隈山の切通し (熊本県)
長部田海床路 (熊本県)
瀬平公園 / 国道226号 (鹿児島県)
頴娃コスモス畑 / 国道226号(鹿児島県)
知覧武家屋敷 (鹿児島県)

●浜野浦の棚田 / 国道204号 (佐賀県)

佐賀県唐津市と長崎県佐世保市をつなぐ国道204号沿いにある浜野浦の棚田は、"日本の棚田百選"や"佐賀県遺産"などにも選定される絶景スポットです。浜野浦川によって形成された浸食谷に築かれたこの棚田は大小283枚の田んぼが幾重にも連なっています。特に4月中旬の水張りから5月上旬の田植えの時期にかけては夕日が海面と水田をオレンジ一色に染めるとあって、全国からその美しい風景をカメラに収めようと多くの人がこの地を訪れます。近くには2か所の無料駐車場もあるので、日没までゆっくり美しい風景を堪能することができます。

●太良海中道路 (佐賀県)

有明海に向かって干潮時だけ姿を現す太良海中道路は、地元特産の海苔の収穫時に荷揚げ用の作業用道路として使われているもの。太良海中道路は町内にある3つの海中道路のうちのひとつです。そのすぐ隣には大魚神社の"海中鳥居"もあり、最大6mとも言われる有明海の干満差によって、満潮時には海上に鳥居が浮かぶ美しい写真が撮れるとあって人気を集めています。国道207号から脇道にはいるとすぐに無料の海中鳥居駐車場があります。なお太良海中道路は春と秋の海苔漁期は一時車両の進入が制限されます。
(2022年は10月31日まで車両の進入が制限されています)

●肥前浜宿 (佐賀県)

肥前浜宿は、江戸時代から日本酒や醤油などの醸造業を中心に発展した地域です。通称"酒蔵通り"と呼ばれる600mの沿道には、国の登録有形文化財にも登録される白壁づくりの建物など長い歴史を綴る町並みが大切に保存されています。実際に、現在も多くの酒蔵が日本酒の製造を続けています。またすぐ近くには肥前浜宿・茅葺の町並みもあり、肥前浜宿とともに2006年に国の"重要伝統的建造物群保存地区"にも指定されています。近くを流れる浜川のすぐ脇に無料の肥前浜宿まちなみ駐車場があり、ここにクルマを停め町並みを楽しむのがオススメです。

●牛深ハイヤ大橋 (熊本県)

熊本県天草市牛深湾に架かる牛深ハイヤ大橋は新熊本100景にも選ばれる美しい橋です。くまもとアートポリス事業のひとつとして、パリのポンピドゥー・センターや関西国際空港を手掛けたイタリアの建築家レンゾ・ピアノ氏が設計したもので、魚の銀鱗を思わせる風よけ板のデザインを取り入れた自然景観と調和した美しい橋として知られています。日没時間から夜間のライトアップは特に素晴らしく、天草エリアの夜のドライブスポットとして人気を集めています。イベント期間は特別な配色でライトアップが行われています。

●岩隈山の切通し (熊本県)

山や丘などを部分的に開削し、人々が通行できるようにした切通し(きりどおし)は全国各地にありますが、山鹿市菊鹿町にある岩隈山の切り通しはその圧倒的なスケールで訪れた人々を魅了しています。県道196号からアクセスするこの道は300mほどの区間で、実に30mもある迫力のある石壁の間を走ります。苔が生い茂った切り通しの一部には石仏も並んでおり、ここでのドライブは独特の景観と雰囲気を楽しむことができます。阿蘇周辺、熊本周辺のドライブを計画する際にはぜひこちらも立ち寄りスポットに加えてみることをオススメします。

●長部田海床路 (熊本県)

宇土市住吉町の長部田海床路は熊本県の絶景スポットのひとつとして注目を集めています。日本一の干満差を誇る有明海にある長部田海床路は干潮時のみ現れる道として1979年に建設されました。沖合に向かって約1kmにわたり24本の電信柱が並び、日没後には海上を照らす街路灯が独特の風景を作り出します。また海苔や貝の収穫時に海上に軽トラックが並ぶ様子もこの地ならではの光景です。長部田海床路は干潮の前後2時間が見頃で、その時間に合わせて多くの人がこの地を訪れています。晴れた日には有明海を挟んで遠く雲仙岳も望むことができます。

●瀬平公園 / 国道226号 (鹿児島県)

薩摩富士の名で親しまれ、日本百名山にも選出される開聞岳(かいもんだけ)の美しい姿を楽しむことができるのが国道226号線沿いにある瀬平公園です。薩摩半島を循環するドライブルート、国道226号の人気スポットで、天気の良い日には硫黄島や竹島、屋久島なども眺めることができます。かつて瀬平海岸は岩礁が発達し、海に突き出た岩による波しぶきにより通行の難所と言われていた場所で、1738年に瀬道が作られたのがこの道のルーツ。いまでは誰もが通行でき、日中はもちろん、夕景や漁の灯りが海上を照らす日没後も美しい風景を楽しませてくれます。

●頴娃コスモス畑(鹿児島県)

南九州市頴娃町(えいちょう)の頴娃駅と西頴娃駅の間を流れる集川のほとりに広がる美しいコスモス畑が頴娃コスモス畑です。国道226号沿いに掲げられる小さな看板を目印に脇道に入ると見渡す限りのコスモス畑の中へ。鹿児島県内にはこのほかにも美しいコスモス畑が複数ありますが、ドライブで立ち寄るなら頴娃コスモス畑がイチオシです。コスモス畑の奥には指宿枕崎線の鉄橋があり鉄道ファンにも人気の撮影スポット。タイミングが合えばローカル線と鉄橋、美しいコスモスの花を含めた贅沢な写真が撮れるでしょう。コスモスの見頃は10月〜11月頃になっています。

●知覧武家屋敷 (鹿児島県)

江戸時代に造られた武家屋敷群が当時のままの姿で残されている南九州市知覧町。薩摩の小京都とも言われるこの知覧武家屋敷の道は、弓矢を射られた際に逃げやすいよう直線が少なく、柔らかくよじ登れないイヌマキを生垣に使うなど、武家屋敷ならではの知恵も随所に見られる場所です。また家の格式を示していたとも言われる石垣の違い(切石と玉石など)なども見ることができ、とても興味深い場所です。この地は1981年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、地区内の7つの庭園が国の名勝に指定されています。

●今回ご紹介した道