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モビリティの軽量化と低燃費性に貢献する「ダブルネットワークゴム」が日本ゴム協会賞を授賞しました!
ブリヂストンでは、様々なパートナーとのオープンイノベーションを加速し、新たな価値の共創に向けた取り組みを進めています。今回、12の研究機関との共創活動で生まれた「ダブルネットワークゴム」が第33回日本ゴム協会賞を受賞したのでご紹介します!
■「ダブルネットワークゴム」とは?
「ダブルネットワークゴム」は、ゴムの中に、「柔らかくてしなやかな特性」と「硬くてエネルギーを吸収する特性」をもつ2つの分子ネットワークを作ることで、タイヤの耐久性能と低燃費性能を両立したゴムです。低燃費性能の向上により、ガソリン車のCO2排出量の低減やEVの航続距離延長にも貢献することができます。また、耐久性が向上すれば、より薄く少ないゴムでも長持ちする軽いタイヤをつくることが可能になり、車の軽量化につながります。モビリティの進化と環境負荷低減に貢献し得る、多くの知恵を結集した革新的なゴムなのです。
■日本ゴム協会賞ってどんな賞?
一般社団法人日本ゴム協会は、ゴム・エラストマー・ソフトマテリアルに関する科学・技術の進歩を通して、人類の幸福と福祉を目指し、貢献していくことを目的とする団体です。この賞は、ゴムならびにその周辺領域における科学、技術またはその産業分野の発展に寄与し、その業績が極めて顕著な取り組みに対して授与されるものです。過去、ブリヂストンのスタッドレスタイヤに搭載され、その優れた氷上性能に貢献する「発泡ゴム」や、建物に設置され地震の揺れを吸収する免震ゴムの長期高耐久性高機能ゴムなど、当社の主要な製品に搭載されているゴムが同賞を受賞しています。
■受賞の決め手を研究開発担当者に聞いてみた。
「ダブルネットワークゴム」を開発した当社先端材料部門の角田克彦によると、「内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)(伊藤耕三プログラム・マネージャー)に参画し、アカデミアと連携して基盤技術を確立したことが、今回の受賞の決め手だったものと考えています。」とのこと。ブリヂストンの研究開発のキーワード「共創・イノベーション」を体現した一例です。実用化も近いかも!?
ブリヂストンは、90年の歴史で培ってきた「ゴムを極める」技術と、様々なパートナーの知見を融合したオープンイノベーションで、様々な社会価値・顧客価値を共創していきます。