寄付金200万円超え!中高生がNPOの活動を紹介する「チャリティームービープロジェクト」〜ブリヂストン従業員がボランティア活動を振り返る〜

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新型コロナウイルス感染拡大の影響により、障がい者・高齢者・様々な問題を抱える子どもたちが一層困難な状況に直面しているといいます。
「人々を支えるために日々奮闘するNPOの力になりたい‥!」
こうした想いから公益社団法人日本フィランソロピー協会と全国の中高生が立ち上がり、中高生が制作する動画を通じて NPOが取り組む社会問題を周知し、寄付を呼び掛ける「チャリティームービープロジェクト」が2020年8月に始動しました。

個人や5名以下のチームで参加者を募集し、全国各地の中高生総勢70人が集結。NPOの活動を伝える動画の制作をスタートしました。スタートから半年後、全国から200万円を超える寄付金が集まり、無事5つのNPO団体へ寄付金を届けることができました。

今回は中高生の伴走役として、半年間ボランティア活動に参加したブリヂストンの従業員4名に活動ややりがいについてお話を伺います!

■ボランティアの役割とは?

この取り組みのボランティアの役割は主に2つです。1つ目は中高生とNPOの間に入り、動画制作の過程をファシリテートすること。2つ目は、動画制作や寄付活動の経験が乏しい中高生の活動をサポートすること。中高生が制作した動画に対して「勢いがあって惹きつけられるね!NPOが抱える課題についてはもう少し丁寧に説明してみては?」などアドバイスを行い、中高生の活動を後押しします。

本プロジェクトの企業ボランティア7名のうち、ブリヂストンからは4名が参加しました。半年間のボランティア活動を振り返ってもらいましょう。

■ブリヂストン従業員がボランティア活動を振り返る

<ボランティア活動参加者>
ブリヂストン取締役 原さん/ブリヂストン早川さん/ブリヂストン増井さん/ブリヂストングループ 林さん

――今までのボランティア活動歴と今回参加したきっかけを教えてください。

早川 領域としては子どもの貧困というテーマに特に関心があり、これまでは生活困窮世帯の子どもの学習支援ボランティアや伴走者育成研修に参加してきました。今回はステイホームで時間的な余裕があり何かできないかと思っている中で、新しいプロジェクトであるということに興味が湧き、プロジェクトで肝となる動画制作が業務に活かせるかなと感じて参加しました。

 今までは募金をするぐらいで、ボランティア活動に参加したのは今回が初めてです。身近な人がボランティア活動に参加していると聞いたのと同時期に今回の募集があり、関心を持ちました。現在、就業の傍ら通学してマーケティングやファシリテーションについて勉強していることもあり、学んだことを実践し、社会貢献に繋げることができればと思い参加を決めました。

――実際に参加してみての感想をお願いします!

 ビジネスの会議では参加者や議題が予め決まっていることがほとんどですが、このプロジェクトは全員初対面。それだけでなくバックボーンや世代も異なっているので、今の中高生たちはどんなことを考えているのだろう?と様々なことを考えつつファシリテーションを進めていきました。序盤の会議では中高生の発言をいかに引き出していくか苦戦しましたが、会議を重ねるにつれて、中高生が思いついたことを積極的に発言し、さらには行動に移すことができるようになっていく姿を見て、逆に私が彼らからチャレンジするパワーをたくさん分けてもらったように思います。

中高生が制作した動画にコメントをする林さん。
中高生が視聴者に伝えたいポイントを理解しようと寄り添い、より効果的にPRできるように助言を送る

早川 林さんも仰るように、多様な立場や年代、地域にいる方々と一丸となって一つの目標に向かって進めていくことは大変でしたね。ただ環境やバックグラウンドが異なるからこそ思いもよらない意見が飛び交い、多様なチームの強さを感じました。

 中高生ならではの柔軟な発想がとても興味深かったです!

――プロジェクトの中で印象に残っているエピソードはありますか?

増井 中高生たちにこのプロジェクトを通じての成長を振り返ってもらいたいと考え、「ライフラインチャート」の活用を提案し、記入してもらいました。記入してくれたチャートを見ると、「学校活動との両立が大変だったが、ボランティアの方が都度相談にのってくれたことで、最後まで頑張れた」とモチベーションを取り戻す中高生が多く、やりがいを感じました。

早川 増井さんが提案してくれたライフラインチャートで、寄付終了後に中高生たちと半年間の振り返りができたのは良かったです。また、「他チームとの進捗共有や動画の出来上がりを見て、自分も頑張ろうと思えた」との感想が中高生から複数寄せられ、お互いの活動が刺激になっていたことがよく分かりました。私としても、各チームを結び付けてどのように高め合うことができるか考えて活動していたので、相乗効果を実感できて嬉しかったです。

※当プロジェクトにおけるライフラインチャート:プロジェクト参加前から終了日までを1つの期間として、
中高生に自分の感情の揺れ動きを記入してもらい、気持ちの上昇や下降、充実度を振り返るもの。

 今回のプロジェクトでは動画制作が山場となりましたが、その山場を乗り越えたことで中高生たちも見える世界が広がったように感じましたね。またボランティア活動参加者にとっても、今回のプロジェクトのようにみんなで乗り越えるべき目標を掲げることが、モチベーションや最終的な達成感においても大事だと思いました。

――「チャリティームービープロジェクト」に参加した皆さん、お疲れ様でした!

ブリヂストンでは、企業としての社会貢献活動だけでなく、ボランティア休暇等の制度整備・従業員へのボランティア機会の提供などを通じて、従業員個人が社会貢献・地域貢献に取り組むことができる環境づくりにも注力しています。