ソーラーカーレースをもっと身近に。2019年BWSCをご紹介します。

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世界最高峰のソーラーカーレース「2019 Bridgestone World Solar Challenge(ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ、以下BWSC)」が2019年10月に開催されました。BWSCの若手技術者たちがレースに取り組む様子をご紹介します。

BWSCは2年に一度、オーストラリアで開催されるソーラーカーレースです。主に世界の大学・若手技術者が参戦し、北部の都市ダーウィンから南部の都市アデレードまで約3,000kmを太陽光のエネルギーを使用して走破します。

・「チャレンジャークラス」 : 
『タイヤ4輪/ドライバー1名』の条件の下、速度を重視したデザインの車両で目的地までの順位を競うレース
・「クルーザークラス」 : 
『タイヤ4輪/ドライバー1名+乗員1名以上』が乗車できる車両で、エネルギー効率や実用性を競うレース
・「アドベンチャークラス」 : 
過去の大会の規則に準じた車両など、上記「チャレンジャークラス」「クルーザークラス」の条件を満たさない車両でも参加できるレース

各チームは、長い歳月をかけて多くの方々からのアドバイスをもらいながら、車両の設計・製作、走行テストなどを繰り返し行い、BWSC当日を迎えています。

10/13 オーストラリア北部の都市ダーウィンよりスタート。各チームは、スタート前日にヒドゥンバレーモーターコンプレックスのサーキットで行われたタイムトライアルの結果順に、スタートしていきます。

南部の都市アデレードに向けて、一般道を走行してオーストラリア大陸を北から南へ縦断します。ソーラーカーが一般車と並走する姿はなかなか見ることはできません。

郊外にできると、果てしなく続くまっすぐな一本道が続きます。ソーラーカーのドライバーには、忍耐力も必要です。ソーラーカーは車重が軽く、100km/hを超えるスピードで高速走行することもあります。そのため、風の影響やちょっとしたハンドル操作で車体がふらつくこともあるので、ドライバーは常に気が抜けません!特に2019年は強風が吹いていたので、過酷なレースでした。

BWSCは、走行時間が8:00AM~5:00PMと決まっているため、その時間をすぎるとソーラーカーを停止させた周辺に宿泊します。(ほとんどのチームはキャンプ)。
翌朝早朝、ソーラーカーに装備しているバッテリーに充電するために、ソーラーパネルを太陽の方向に傾け、8:00AMからの走行に備えています。

途中いくつかのコントロールストップへ停車。チェックを受けた後リスタート。

場所によっては、道路の路面が粗く、走行しづらい環境もあります。もちろんタイヤにもダメージがあります。
ブリヂストンは、さまざまな路面でも安全に走行できるよう耐久性に優れたソーラーカー用タイヤ「ECOPIA with ologic」を多くのチームに供給しています。

2019年のチャレンジャークラスは、#8「Agoria Solar Team(ベルギー)」が優勝。2位には、#10「東海大学ソーラーチーム」が入りました。
クルーザークラスでは、#40「Solar Team Eindhoven(オランダ)」が優勝しました。
これらのチームは、ブリヂストンの「ECOPIA with ologic」を装着しており、当社のタイヤを装着したチームが両クラスで優勝しました。

レース後には、各チームの車両がアデレード市内をパレードしました。
オーストラリア大陸3,000kmを縦断したソーラーカーを祝福するために、多くの観客が集まりました。

最後に、ゴール地点のアデレードでは、ギャラリーを始めさまざまな展示がありました。ソーラーカー用タイヤ「ECOPIA with ologic」だけでなく、ソーラーカーレースの様子をパネルで紹介し、BWSCの奥深さを体感頂ける場となっていました。

ブリヂストンは、2030年まで当レースのタイトルスポンサーを務めます。これからもソーラーカーレースを通じて、若手の技術者のサポートを行い、次世代モビリティの開発に貢献していきます。