【巷にあふれるタイヤの疑問】 意外と知らない「スタッドレスタイヤ」の名前の由来って? 他

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冬になってスタッドレスタイヤが気になる方も多いのではないでしょうか?今回は「スタッドレス」の名前の由来やタイヤを保管する際のポイントについて、ブリヂストンのお客様相談室長がお答えします。

その1:スタッドレスタイヤの「スタッドレス」って何?

1970~1980年代の日本では雪や氷の道を走る冬タイヤとして「スパイクタイヤ」が主流でした。スパイクタイヤは英語で「Studded tire (スタテッドタイヤ)」と呼ばれ、タイヤの表面に路面を引っ掻くための鋲(stud:スタッド)を打ち込んだタイヤです。
しかしながら、雪や氷のない舗装路をスパイクタイヤで走行すると、路面のアスファルトが削られて道路が傷ついたり、粉塵が発生することが問題になりました。

そんな中、1980年半ば頃、スタッドのない冬用タイヤとして登場したのが「スタッドレス(Studless)タイヤ」です。
スタッドレスタイヤは、スタッドはありませんが、特殊なゴムとトレッドパターン(溝の模様)によって雪や氷の路面でも滑りにくい、日本の冬道に適したタイヤです。

氷の上はなぜ滑る?その原因はほんのわずかな水膜でした
スタッドレスタイヤのトレッドパターン(溝の模様)【Hara's Eyes】

その2: 適切なタイヤの保管方法は?

季節に合わせて夏用タイヤと冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ)を使い分ける場合、タイヤの保管方法について悩むお客様も多いようです。ここでは、タイヤを保管する際のコツとよくある疑問をご紹介します。

■保管する前に
まずは軽く水洗いして汚れを落としましょう。
「保管する前にワックスを塗ったほうが良いか?」という質問がよくありますが、塗っても塗らなくてもどちらでもかまいません。
ホイール付きのタイヤの場合は、タイヤに負荷がかからないようパンパンでもなくユルユルでもない、使用時の半分程度の空気圧で保管するのがよいでしょう。

■保管方法
タイヤが十分に乾いたら風通しのよい日陰で保管します。
この時、タイヤから劣化を防ぐ薬品などが染み出て床が汚れる場合がありますので、タイヤの下に段ボールなど汚れても良いものを敷きましょう。
自重でタイヤが変形しないように、ホイール付きの場合は平置き、ホイールがついていない場合は縦置き(平積みしない)ことをおすすめします。

■保管のときの注意点
タイヤを長期間保管する場合は、できるだけ変形の少ない状態で保管するのがポイントです。実際にあったご相談で、「布団のように圧縮袋にタイヤを入れて圧縮したら変形した」というものもありました。

いかがでしたか?
この記事が皆様の楽しいカーライフの一助となれば幸いです。
それではまた次回!