従業員が先生!次世代女性リーダー育成に向けた産学連携の取り組みをご紹介

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ブリヂストンは、2017年にお茶の水女子大学と女性リーダー育成支援を目的とした協定を結び、様々な連携企画を進めています。

その中で、2019年4月よりスタートした社会連携講座「未来起点ゼミ」では、ブリヂストンの従業員がゼミの企画・運営を担い、高校生から大学院生までの学びをサポートしています。
ゼミでは近年世界的に関心が高まっているSDGs(持続可能な開発目標)(※)のカードゲームを通じた社会課題の学習や、行政や企業など様々な場所で活躍している方々との対話を行い、未来の社会を予測します。 そして最終的には、企業や自治体、教育機関が果たすべき役割について「未来起点フォーラム」で提言します。
※SDGsとは…2015年9月の国連サミットで採択された、17の目標とそれらを達成するための169のターゲットからなる2030年までの国際目標です。

今回は、そんな「未来起点ゼミ」の客員准教授を務める(株)ブリヂストン 事業開発企画本部の増谷真紀さんにお話を伺いました。

(講義中の増谷さん)

増谷さんのこれまでの経歴について簡単に教えてください。
ブリヂストンに理系として新卒入社し、横浜にある化工品技術センターに初任配属されました。樹脂製品の設計と開発を担当し、その後東京・小平の技術センターに異動、品質経営部門などを経て、現在は事業企画開発本部に所属しています。

理系入社で開発などを担当されていたということですが、今は大学で客員准教授として先生をされているのですね。
品質経営部門にいた当時から、ダイバーシティ推進ユニットも兼務していました。2017年1月のお茶の水女子大学との包括協定締結以降、お茶の水女子大学との連携プロジェクトにかかわるようになり、縁あって教壇に立つことになりました。

これまでの仕事の経験や人生での学びはどのように生かされていると感じますか。
仕事や自己学習を通じて「自分のやるべきことは何か」、「社会人として、リーダーとして、自分はどうあるべきか」と考え続けてきたことが、若い皆さんにとって一番参考になっているのではないかと感じています。
この取材の前日も学生さんたちが自分自身と向き合うサポートをしていたんですよ。終了予定時刻を過ぎても、「もっと探求したい!」という学生さんの熱意に押されて約3時間半も取り組んでしまいました。(苦笑)夢中になる彼女たちを見ていると、こちらもうれしい気持ちになります。

教員をするにあたり、気をつけているポイントや心がけているところはありますか。
学生によりそれぞれ関心が高い分野は異なっているので、政府などの大きな仕組み、現場、世界、日本の地方など、できるだけさまざまな視点を授業で取り上げるようにしています。 この間取り上げたSDGsについても、「こういう勉強がしたかった!」という学生から、少し違和感を覚えるという学生までさまざまでした。授業で取り上げるポイントのどれかが心に響いてくれるといいですね。
この授業では、社会の価値を作っていく方法は場所もやり方もたくさんあるんだということをまず知ってほしいと願っています。自分の心に響くところでやればいい、自分が引っかかるポイントでやればいいんだよ、と伝えるのも私の役割なのかなと思っています。

(授業で取り上げたSDGsカードゲーム「2030SDGs」。盛り上がりました)

これからいよいよ来年1月に行われる「未来起点フォーラム」に向けて、様々なスピーカーの皆さんとの対話や「提言」の提案が始まります。学生の皆さんに期待していることは何でしょうか。
今後、ゼミの学生の皆さんは未来の価値を、「未来起点フォーラム」で提言します。彼女たちミレニアル世代の作る「未来」がどんなものになるのかとても楽しみです。 その提言の中にブリヂストンの将来や事業につながっていくことがあればいいなと思っています。ブリヂストンは2031年に創立100周年を迎えます。次の世代である学生は、次の100年へのヒントをくれるのではないかと期待しています。

最後に若い皆さんに対するメッセージをお願いします。
学生の皆さんには、自分の持っている本来の力に気付いてほしいと強く思います。若い世代が、自分が心から願うことは必ず実現できるんだと信じられるようになったら、未来は絶対明るいはずです。 社会全体にそういう人が増えてほしいと思いますし、ゼミの修了生が少しずつその輪を広げていったらより良い世界ができると信じています。

いかがでしたか。ブリヂストン×お茶の水女子大学の「未来起点ゼミ」、今後が楽しみですね。
来年1月に行われる「未来起点フォーラム」の模様は、こちらのブログでもご紹介予定です。ご期待ください!