【ブリヂストンの師匠と弟子】君にならきっと、任せられる!超高圧樹脂ホースの製造を支える二人

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ブリヂストンで、先輩社員から後輩社員に伝わる一子相伝(?)の技術や考え方、お客様や仕事への思い。そこには、「師匠と弟子」の関係に似た、熱くドラマチック、でもなんだか身近な物語があります。このコーナーでは不定期に「師匠と弟子」のような、人々の考え方などを紹介して行きます。ブリヂストンの意外な姿が垣間見えるかも!?

樹脂ホースの製造を行うブリヂストンフローテック(株)福岡工場。「プリモライン」(※1)という超高圧樹脂ホース製造の現場では、どんな師弟関係が紡がれているのでしょうか。

※1 超高圧に耐えられる樹脂ホース。超高圧の水で大理石を切断する際などに使用されています。
https://www.bridgestone.co.jp/products/dp/hose/high_voltage/

1日に1万本以上のタイヤを受け入れ、九州・沖縄エリアの販売会社へと出荷する九州事業所。今回は、物流の現場を担う田中さん、伊藤さんのお二人がご登場。熟練の知識とプロ意識を伝える師匠と、それを引き継ごうと励む弟子の絆がここにあります。

[プロフィール]
師匠:
ブリヂストンフローテック(株)福岡工場
藤川雅仁さん

弟子:
ブリヂストンフローテック(株)福岡工場
酒井右京さん

酒井 …………。

藤川 …………お~い、何か話してよぉ(苦笑)。いやぁ、改まって2人で話をするとなると変に緊張するもんだね。仕事の話は業務中にも話しとるけど……。年齢も親子ほど離れているし。

酒井 すみません、何から話せばいいか分からなくて。でも、藤川さんには入社してからずっとお世話になっているので自分にとっては本当に「師匠」って感じで。

藤川 入社した頃は髪の毛も長くて、正直「やんちゃそうなやつが来たぞ」と思っていたんやけどね(笑)。一緒に仕事をし始めてすぐに、ひとつの作業に集中しながら周囲の状況も気にすることができるって分かったよ。物覚えも早いし、次に何をすべきかを自分の頭で考えてから動くこともできる。これは、見込みがあるなあと。

酒井 藤川さんが20年以上担当してきたプリモラインの製造を自分がやると聞いて、戸惑いました。今も、まだまだ全然仕事に追いつけていなくて、迷惑ばっかりかけてますよね…。藤川さんは製造ラインを動かすとき、いつも瞬時に一番効率の良い段取りを立てていてすごいなって思っています。それに、合間を縫ってプリモラインだけじゃなく、他の工程も手伝う姿を見ていると「自分、全然足りてないな」って思ってしまって。

藤川 最初はそんなもんだよ。そういうところに気が付いているところが、俺は立派だと思うよ。実は、基礎ができている酒井君には早めにいろいろな工程や製造ラインを同時に任せている。ミスをしてもいいから、経験を重ねられるよう、最近はできるだけ現場でも口出ししないようにしているんだ。

酒井 今はまだ、現場を回すだけで精一杯ですが、期待に応えられるよう頑張ります。

藤川 ふふ。酒井君には俺だけじゃなく皆が期待しとるよ。久しぶりの新人、若いうちにいろいろな経験をしてもらいたいと思っている。去年、埼玉で行われたTQM発表会(※2)にも代表として行っていたよね。

酒井 はい。右も左も分からない自分に、プレゼンテーションを任せていただいて……本当に緊張しました。でも周りの皆さんが発表内容のポイントを教えてくださり、発表の仕方もレクチャーしてくださったので何とか無事に終えることができました。社長を前にプレゼンも行うなど、貴重な経験をさせてもらいました。

藤川 あと2~3年もすれば酒井君のような若手に福岡工場を引っ張ってもらいたい。そんな期待もあるんだ。個人的には、俺が引退するまでの間に「プリモラインの製造の第一人者と言えば酒井」という存在を目指してほしいな。それにしても、期待されてばかりで大変だなあ…(笑)。

酒井 ……が、が、頑張ります!

藤川 できることは何でもサポートするよ。まずは俺が長年培った技能をギュッと凝縮して伝えていこうと思っとる。君ならできる。酒井君、任せたよ!

(※2)TQM発表会:TQMはTotal Quality Managementの略。社内の改善事例などを共有するために、年2回、埼玉工場で全社発表会が開催されています。

ひとたび現場を離れると師匠と弟子の立場は逆転。「酒井君にスマホでの写真の撮り方やゲーム攻略法を技術継承してもらっています」と笑う藤川さん

忘年会で行ったボウリング場にて。「福岡工場の皆さんは、気さくで親切に話しかけてくれます。入社前にイメージしていたよりずっと楽しいです!」と酒井さん