【ブリヂストンの師匠と弟子】さあ、今日も元気に働こう!

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ブリヂストンで、先輩社員から後輩社員に伝わる一子相伝(?)の技術や考え方、お客様や仕事への思い。そこには、「師匠と弟子」の関係に似た、熱くドラマチック、でもなんだか身近な物語があります。このコーナーでは不定期にそういった「師匠と弟子」の様な人々の考え方などを紹介して行きます。ブリヂストンの内側が少し垣間見られるかも!?

2004年、ブリヂストンの特例子会社(※1)として誕生したブリヂストンチャレンジド(※2)。 小平の技術センターでは、知的障がいを持ちながら、自分の使命や業務に前向きに、そして真剣に向き合う社員たちが、清掃業務などに奮闘しています。 仕事にもプライベートにも全力投球のお二人は、師匠と弟子という関係を超え、ピタリと息の合う相棒のようでした。

※1 特例子会社:障がい者雇用を推進するために特別な配慮をした子会社です。別会社にすることで障がいに応じた仕事の確保や、職場環境の整備、適切な人材(専門スタッフ、指導員など)の確保などを集中して管理できるため、障がい者の能力を十分に引き出すことができるとされています。
※2 チャレンジド:“障がいに負けることなく、自分に課せられた使命や課題に立ち向かう人”という意味です。「ハンディキャップ」に代わる言葉として米国で使われています。人間には自分の課題に向き合う力が与えられており、課題の大きい人には、その力も必ずたくさん与えられているという理念を表しています。

[プロフィール]
[師匠]
ブリヂストンチャレンジド(株)
柴 大輝さん(写真左)

[弟子]
ブリヂストンチャレンジド(株)
河村 朋輝さん(写真右)

汚れは少しも残さない。それが俺たちの仕事

河村 今でも覚えているんです。高3の頃、実習で柴さんに会って、説明がとてもわかりやすくて、優しかったこと。

 本当に?でもね、俺も河村くんのことは覚えてるよ。長年後輩を指導させてもらっているけれど、こんなに話をまじめに聞いてくれる学生はなかなかいないぞって。だから「これはイケる。ああ、受かるな」って直感した。入社式で河村くんを見つけた時には「やっぱり!」って一人で喜んでいたんだから(笑)。

河村 ええっ!そうだったんですか!? 今までそんな風に言ってもらったこと、一度もなかったじゃないですか?でも入社してすぐに柴さんと同じ班で働くことになったときには「実習の時の人だ!」って、とてもうれしかった。道具一つひとつの使い方から、丁寧に丁寧に、僕が間違えるとそれを見逃さずに、本当に何度も何度も教えてくれました。玄関フロアの清掃については特別に厳しく教わったこと、忘れられません。

  「あ、ここまだ汚れてる!」「あ、ゴミ落ちてる!」「手動掃除機の持ち方が違う!」――うるさいぐらいに言ったよね。ただ、玄関は最初に目に入る会社の「顔」だから、ゴミを一つも残しちゃいけないんだ。それが俺たちの仕事だから。……なんてかっこつけて言ったけど、実はこれは上司の受け売りです(笑)。俺だって昔は「もっと丁寧に!」「品質のよいサービスを!」と厳しく言われたんだ。

河村 信じられません。今は別の班ですが、今も柴さんの仕事は完璧。全ての面で「すごい!」と思っています。

 そんなことないよ。実は、最初から俺が河村君にかなわないと思っていることがある。それは河村くんの元気さ。こればっかりは負ける(笑)。俺も相当元気な方だと思っているけど、河村君は最初から明るくてあいさつが気持ちいい。どうしてそんなに?って不思議なぐらい。

河村 どうして元気なのかと改めて言われると困っちゃうんですけど(苦笑)、やっぱり、仕事をして、お給料をいただける――これは本当にありがたいことだと思っているからです。僕はまだ1年目だし、仕事の部分ではまだまだできないこともあると思います。だからせめて毎日、元気に出勤しようとは心掛けているんです。風邪など引かないよう、体調管理もしっかりしなきゃなって気をつけています。

「ここで働きたい」と思ってもらいたい。かつての自分が、感じたように

 ……知らなかった。そんな風に考えていたんだ。河村くん、やっぱりすごいよ。河村くんとは仕事以外でも、サッカーという共通の趣味があるよね。今は対戦相手だけど、いつかは一緒にチームでやりたいね。

河村 はい。そういえばこの間の大会で対戦した時、柴さんのロスタイムでのミドルシュート、カッコよかったです。ただ、試合は4対1で僕らが勝ちました(笑)。

 あのさ、君らのチーム強いよね(笑)。でも会社で参加しているティーボール大会では俺たちのチームが優勝、河村くんたちのチームは準優勝。おあいこだ。

河村 来年の大会も楽しみです。また、もうすぐ来年入社の学生たちが実習に来ます。柴さんのように、かつて僕が「ここに入りたい」と思ったような実習をやりたいと思っています。

 俺も、もっとうまく若手を教えられるよう、しっかり準備をしていくつもり。河村くんの活躍を期待しているよ。