ブリヂストン吹奏楽団久留米、「ウィンドシンフォニーオーケストラmeetsオリンピックコンサート」に出演
「ブリヂストン吹奏楽団久留米」は、全国レベルのコンクールで金賞を30回以上受賞しているトップレベルの社会人吹奏楽団だ。楽団のメンバーは、ブリヂストンの久留米工場と鳥栖工場の従業員55名で構成されており、彼らはタイヤ工場で交代制勤務を行いながら練習に励み、全国各地で定期演奏会やチャリティーコンサートも行っている。1955年に株式会社ブリヂストンの創業者・石橋正二郎が「地域の音楽文化向上と社員の文化活動」を目的として結成し、2015年に60周年を迎えた。
そのブリヂストン吹奏楽団久留米は、快晴に恵まれた4月22日、地元久留米で開催された公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)主催「ウィンドシンフォニーオーケストラ meets オリンピックコンサート」に出演した。
オリンピックコンサートは、JOCがオリンピック・ムーブメント※の推進を目的に1997年より毎年開催している音楽イベント。オリンピックの歴史や名場面などを振りかえる映像と管弦楽のコラボレーションやオリンピアンが登場するイベントとして、好評を博してきた。
※“友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって、互いに理解し合うことで、平和でより良い世界の実現に貢献することがオリンピックの理想。この精神を広めるための活動を“オリンピック・ムーブメント”と呼び、各国のオリンピック委員会が世界中でおこなっている。
ブリヂストンは、2014年にワールドワイドオリンピックパートナーとなった。夢に向かって挑戦し続ける人を応援し、支えていくことをテーマに掲げ、グローバルでパートナー活動を行っている。国内では3年後に控えている東京2020に向けて、全国各地を盛り上げる取組みを行っている。
今回、JOC史上初となる首都圏以外での開催にあたり、ブリヂストン吹奏楽団久留米がコラボレーションの相手に選ばれた。映像とのコラボレーションは、吹奏楽団にとって初の試み。この本番に向けて、練習を重ねてきた。
コンサートの整理券は、配布開始から1時間で配布終了。全国大会で金賞を受賞している吹奏楽団の人気は圧倒的だ。
約1,400名を収容する会場ホールは演奏を楽しみにしているファンで一杯になった。会場が期待で包まれる中、第1部が「BSファンファーレ」で開幕した。
2部で構成されたコンサート。吹奏楽団はオリンピックが生みだす感動やドラマ、そして夢を追いかける情熱や葛藤を振り返る貴重な記録映像とともに、「序曲《ローマの謝肉祭》(エクトル・ベルリオーズ)」「セント・フローリアン・コラール(トーマス・ドス)」「《幻想交響曲》より第5楽章「魔女の夜宴の夢」(エクトル・ベルリオーズ)」といった楽曲を演奏した。
オリンピックの歴史や名場面の数々が吹奏楽団の演奏とシンクロして生み出されたハーモニーで、会場は感動に包まれた。いつの時代も夢に挑み続けるアスリート達の姿と吹奏楽団メンバーの真剣な演奏姿が重なり、ステージから目が離せなくなる。来場されたお客様の中には、目に涙を浮かべる方もいた。
第2部は、「どこまでも行こう(小林亜星)」で始まった。オリンピアンである大林素子さん(バレーボール)、三宅宏実さん(ウエイトリフティング)がゲストとして登壇し、二人の夢にまつわるトークショーや指揮体験も行われ、会場が笑いで包まれる場面も。
コンサートの終盤、吹奏楽団は、冬季オリンピックの名場面集に合わせて「メリーゴーランド(フィリップ・スパーク)」を演奏し、2018年に韓国・平昌で開催される冬のオリンピックに向けて会場のムードを変えた。
そして、最後は久留米児童合唱団の合唱とともに「オリンピック讃歌(スピロ・サマラ)」を演奏し、クライマックスを迎えた。
アンコールには、「マンボNO.8(ペレス・プラード)」を演奏。陽気な楽曲は、会場から手拍子と相まって2016年8月に行われたリオデジャネイロ大会の空気を伝えているかのようだった。
コンサートを通して、地域の皆さまとオリンピックが生みだす感動や情熱を共有することができ、吹奏楽団のメンバーにとっても思い出に残る一日となったはずだ。
<ブリヂストン吹奏楽団久留米 >
1955年に「地域の音楽文化向上と社員の文化活動」を目的として、当社創業者である石橋正二郎が結成しました。楽団員は当社久留米工場と鳥栖工場の従業員55名で構成されており、通常勤務をしながら全国各地で定期演奏会やチャリティーコンサートを行っています。
(主な経歴)
1955年: 結成
1970年: 全日本吹奏楽コンクールで初の金賞受賞(以後、通算31回金賞受賞)
1974年: 久留米市芸術奨励賞受賞
1991年: 久留米市文化賞受賞
2003年: 地域文化功労者として文部科学大臣から表彰
<久留米工場 概要>
1.所在地: 福岡県久留米市京町105番地
2.工場長: 岩嵜 義和
3.操業開始年月: 1931年3月
4.従業員数: 1,089人(2016年6月末現在)
5.敷地面積: 約430千m2
6.生産品目: 乗用車用、小型トラック用、航空機用、レーシング用、農業機械用、産業車両用の各種タイヤ