2016年度「W-BRIDGE」研究委託先を決定
2016年07月08日
学校法人早稲田大学(以下「早稲田大学」)と株式会社ブリヂストン(以下「ブリヂストン」)が連携して実施している研究支援プロジェクト「W-BRIDGE」(Waseda-Bridgestone Initiative for Development of Global Environment)は、2016年度(2016年7月1日から2017年6月30日まで)の研究委託先を決定しました。
当プロジェクトでは、2016年4月1日から5月30日にかけて、ブリヂストンが指定した研究領域※について、大学と一般の方々が連携して取り組む環境研究課題を募集していました。応募いただいた案件の中からW-BRIDGEの審査委員会及び運営委員会が厳正なる選考を行い、2016年度は重点研究活動委託2件、一般研究活動委託5件、短期挑戦研究活動委託5件の合計12件を選定しました。12件の詳細は下記リストの通りです。
これらのプロジェクトで得られた成果は、内容をまとめ、多くの方々に活用していただけるよう情報公開する予定です。なお、2015年度委託研究(活動期間:2015年7月1日から2016年6月30日まで)は、今後W-BRIDGEが開催するシンポジウム等で活動報告を行います。報告の詳細はW-BRIDGEのWebサイト(http://www.w-bridge.jp/ )をご覧ください。
※ブリヂストンは、地球環境問題は人類、ひいてはすべての生物に関わる問題であり、その解決のための研究は地域に生活する人々にも参画いただいた実践的なものであるべきという考えから、以下の「4つの領域」を研究領域に指定し、なかでも以下の「2つの重点テーマ」については、「重点研究活動委託」を設定しました。
- 1.
「2つの重点テーマ」
(1) 天然ゴム生産及びゴム農園周辺環境のサステナビリティ
(2) 生物多様性に関する評価手法の研究と実践~地域に根ざした民産学連携アプローチ~
- 2.
「4つの領域」
(1) 企業や生活者がともに自然と共生していく方法を考える
(2) 資源を大切に使い循環させる仕組みを、生活者とともに考える
(3) 2050年の視点からCO2を減らす方法を、生活者とともに考える
(4) 環境保全の知見や手法を世界にひろげ、次世代とともに学ぶ方法を考える
2016年度「W-BRIDGE」研究委託先案件 全12件
研究課題 | 研究・活動代表者/団体名 |
---|---|
重点テーマ1. 天然ゴム生産およびゴム農園周辺環境のサステナビリティ | |
<重点研究活動> 国有林(保安林)におけるゴムノキを活用した住民参加型の森林回復モデルの広域化と住民組織強化 |
早稲田大学人間科学学術院 専任講師 平塚基志、 ランブン・マンクラット国立大学(UNLAM) 教授 Ir. Mahrus Aryadi,M.Sc./ 公益財団法人国際緑化推進センター |
重点テーマ2. 生物多様性に関する評価手法の研究と実践 ~地域に根ざした民産学連携アプローチ~ | |
<重点研究活動> 農村都市協働による有機農業の生態系サービスの評価および価値創出モデルの検討 |
早稲田大学人間科学学術院 教授 天野正博/ NPO法人霜里学校 |
第1領域 企業や生活者がともに自然と共生していく方法を考える | |
<一般研究活動> マレーシアにおけるボーキサイト残渣投棄サイトに対する持続可能な浄化法の合意形成 |
早稲田大学理工学術院 教授 所 千晴/ Universiti Teknologi Malaysia - Campus of Sustainability (UTM-CS)/ Universiti Malaysia Pahang - Faculty of Civil Engineering & Earth Resources/ 早稲田大学学生環境NPO 環境ロドリゲス/EcoKnights |
<短期挑戦研究活動> 「フェアウッド」の普及を通した違法伐採対策への意識向上の促進 |
九州大学・熱帯農学研究センター 准教授 百村帝彦 国際環境NGO FoE Japan/一般財団法人地球・人間環境フォーラム |
第2領域 資源を大切に使い循環させる仕組みを、生活者とともに考える | |
<一般研究活動> バングラデシュ農村地域における、持続可能な住民参加型ゴミ処理システムの構築 | 早稲田大学大学院 教授 野口晴子/ GCMP Youth/合同会社GCMP/ グローバル・コミュニケーション・センター Global Communication Center(GCC) of Grameen Communications, Bangladesh |
<一般研究活動> 伝統的和食文化資源(海産物)管理手法の研究開発と、産地と消費地の連携実践及び国内・国際発信 | 東京海洋大学産学・地域連携推進機構 准教授 勝川俊雄/ 伝統的和食文化資源(海産物)管理手法研究会(一般社団法人 海の幸を未来に残す会内) |
<短期挑戦研究活動> オリンピック・パラリンピック暑熱対策のための可搬式緑化技術の普及実装に関する研究 | 群馬大学大学院理工学府 教授 天谷賢児/ 公益財団法人東京都農林水産振興財団/群馬県森林組合連合会/ 一般社団法人群馬県造園緑化協会 |
<短期挑戦研究活動> 漁業改善プロジェクト(FIP)の普及推進と我が国における国際漁業資源認証導入の課題検討・分析 | 早稲田大学国際学術院 教授 太田 宏/ オーシャン・アウトカムズ(OCEAN OUTCOMES)/ 株式会社シーフードレガシー |
第4領域 環境保全の知見や手法を世界にひろげ、次世代とともに学ぶ方法を考える | |
<一般研究活動> 自伐型林業の技術の継承・移転・交流と中山間地域での新たなライフスタイル | 九州大学大学院農学研究院 教授 佐藤宣子/ NPO法人持続可能な環境共生林業を実現する自伐型林業推進協会(自伐協)/先祖の山守り隊 |
<一般研究活動> 福島浜通りにおける自然エネルギー・農業再生による復興手法のネパール震災復興での実装 | 早稲田大学理工学術院 特任教授 師岡愼一/ いわきおてんとSUN企業組合/ 特定非営利活動法人広野わいわいプロジェクト |
<短期挑戦研究活動> 地方創生に資するFEC+M自給圏の創出に関する研究と実践 | 東京農工大学 特任助教 中山政行/ LLC小田原かなごてファーム |
<短期挑戦研究活動> 学生中心とする若年層への環境啓発と環境配慮に取り組む企業とのマッチング | 東京工業大学・グローバルリーダー教育院 特任准教授 重藤さわ子/ em factory |
(敬称略)※代表者名、団体名、研究課題は、2016年7月8日現在のものです。
「W-BRIDGE」は、ブリヂストンからの委託によって、早稲田大学内に設置された研究基金です。このプロジェクトでは、地球環境問題という人類共通の課題に対し、産学連携に加え、環境NGOや市民団体といった一般の生活者の方々にも参画いただき、三者一体で研究・活動を行える枠組みを提供していきます。
関連リンク:
- 2016年4月1日発信ニュースリリース:
2016年度「W-BRIDGE」研究委託先の募集を開始 - ブリヂストンの社会貢献活動
- ブリヂストンの環境への取り組み
- 環境スペシャルサイト
本件に関するお問い合わせ先
<プロジェクトに関するお問い合わせ>
W-BRIDGE事務局(早稲田大学内)
電話 03-5292-3526 Fax 03-5292-3527
E-mail w-bridge@list.waseda.jp
<報道関係者>
学校法人早稲田大学 広報室 広報課
電話 03-3202-5454 Fax 03-3202-9435
株式会社ブリヂストン 広報部 広報第1課
電話 03-6836-3333 Fax 03-6836-3184
以上